FAIRINO|フェアリノに対応するエンドエフェクター徹底解説|種類・特徴・選び方のポイント
- ロボットチームK
- 9月23日
- 読了時間: 4分
FAIRINO|フェアリノロボットに使用可能なエンドエフェクター(End Effector)は、用途や産業分野に応じて多種多様です。ここでは、産業用協働ロボットの専門家として、主に使用されるエンドエフェクターの種類とその特徴、そしてFAIRINO|フェアリノとの適合性について詳しく解説します。
🔧 エンドエフェクターとは?
ロボットアームの先端に取り付ける「作業ツール」のこと。ロボットが実際に作業を行うために必要な部品で、作業内容によって最適なものを選ぶ必要があります。
FAIRINO|フェアリノは協働ロボットとして人と共存する設計がなされており、様々なエンドエフェクターに対応できる柔軟なインターフェースと制御機能を持っています。
主なエンドエフェクターの種類と用途
🖐️ グリッパー(Gripper)
FAIRINO|フェアリノで最も多く使われるエンドエフェクターです。対象物を「つかむ」用途に適します。
- 2爪パラレルグリッパー:標準的な把持用。箱や部品のピック&プレースに。
- 3爪チャック型:円筒形のワーク把持に適しており、工作機械との連携にも向いています。
- ソフトグリッパー:食品や柔らかい素材、形が不定なワークのハンドリングに最適。
- 電動グリッパー:精密制御が可能で、フェアリノ本体の制御ソフトウェアと連携しやすい。
推奨メーカー例:
OnRobot
Robotiq
SCHUNK
SMC(エア駆動型)
🎯 吸着パッド/バキュームグリッパー(Suction cup / Vacuum gripper)
吸盤でワークを持ち上げるタイプ。
FAIRINO|フェアリノは小型軽量なので、軽量な製品の搬送に最適です。
用途:
ダンボール、ガラス、電子部品、成形品の搬送
検査装置への部品供給
パレタイズ・デパレタイズ作業
特徴:
エア圧やポンプ一体型で小型化可能
非接触搬送でワークを傷つけにくい
複数吸着パッドを同時制御可能(多点吸着)
推奨メーカー例:
PIAB
SCHMALZ
FESTO
🧲 磁気グリッパー(Magnetic gripper)
金属部品の搬送に最適。
磁力を使って部品を把持するため、形状が不規則な部品にも対応可能。
用途:
金属板、プレス部品の搬送
自動車部品や鋳造品のピックアップ
特徴:
エアや電気を使わずにシンプルな制御も可能
電磁式は着脱が制御可能で、より柔軟な制御が可能
🔧 工具交換装置(Tool Changer)
FAIRINO|フェアリノに複数のエンドエフェクターを取り付けたい場合、ツールチェンジャーを使用することで自動でエンドエフェクターを切り替えることが可能です。
特徴:
作業工程ごとに自動でツールを切り替えることができ、無人化が進む
手動タイプもあり、現場で簡単に交換可能
推奨メーカー:
OnRobot Quick Changer
SCHUNK VERO-S
Robotiq AGC シリーズ
🖍️ 特殊用途ツール
FAIRINO|フェアリノは制御柔軟性が高く、以下のようなカスタムツールにも対応可能です。
ネジ締めユニット(自動ねじ締め)
接着剤塗布ノズル
レーザーマーキング装置
カメラ(ビジョンシステム)
FAIRINO|フェアリノでのエンドエフェクター選定のポイント
✅ ロボット可搬重量に注意(例:3kg、5kg、7kgモデル)
エンドエフェクターの重さも含めて、搬送物の総重量を可搬重量以内に収める必要があります。
✅ 電気/エアの供給方式
FAIRINO|フェアリノ本体にエア供給口があるか、電気信号のインタフェースが対応しているか確認。
✅ 安全機能の連携
協働ロボットとして使用する場合、エンドエフェクターにも挟み込み防止やトルクセンサ連携などの安全機能が求められることがあります。
✅ FAIRINO|フェアリノ純正 or 他社互換性
FAIRINO|フェアリノは汎用ロボット規格(例:ISO 9409-1-50)に準拠していれば、他社製エンドエフェクターとも互換性あり。
まとめ
FAIRINO|フェアリノは高い柔軟性を持った協働ロボットであり、グリッパーや吸着ツール、特殊な作業用ツールまで、幅広いエンドエフェクターに対応可能です。用途に応じて最適なエンドエフェクターを選ぶことで、生産性と安全性を同時に高めることができます。






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