FAIRINO(フェアリノ)の歴史と進化|中国発ロボットが世界で注目される理由
- ロボットチームK
- 9月15日
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□ FAIRINO(フェアリノ)の歴史・発展
年 | 主な出来事 |
2019年 | FAIRINO ROBOT(FAIR Innovation (Suzhou) Robot Systems Co., Ltd.)設立。蘇州を拠点とし、協働ロボット(コボット)の研究開発、生産体制を整える企業としてスタート。 |
2022年 | 「Yunlanzong」などブランドや事業を含めたロボティクス・オートメーション部門で活動。 |
蘇州の高新区にて、FAIR Innovation(蘇州)Robot Systems社の「FR5」モデルが「新版協働ロボットCR認証」を取得(中国国内で新しい基準による認証を取得した初の例の一つ) | |
2023年 | 「FAIRINO Robot(Shenzhen)Company」が開設され、深圳に拠点を設けて中国南部・広東省地域での展開を強化。 |
日本など国外での販路を広げており、代理店や展示会での出展が増加。 | |
2024年 | 中国国際工業博覧会(CIIF 2024)で新しい用途(溶接、パレタイジング、搬送など)や爆発防止 (explosion-proof) ロボットなどの技術を出展。国内・国外での出荷数が伸びており、中国国内での協働ロボット分野でリーダーの地位を占めつつあるとの報告。 |
研究開発能力を磨き、AI・ビジョン・センシングなどと組み合わせた高度な協働ロボットシステムを提供。 |
□ 主要な特徴・戦略的なポイント
FAIRINOが他の協働ロボット企業と差別化あるいは特徴を持って発展してきた点を以下に整理します。
コア部品の内製化
モーター、減速機、サーボシステムなどロボットの「心臓部」にあたるコア部品を自社で開発・製造する体制を持っており、外注部品の依存を減らしてコストを抑えることに成功しています。
コスト対性能のバランス重視
過剰仕様を避け、「現場で本当に必要な性能」に絞ることで価格を抑え、中小企業でも手が出しやすい協働ロボットを目指してきています。
安全認証の取得
協働ロボットの安全標準である中国のCR認証(協働ロボット向け新版認証)を早い段階で取得。FR5モデルなどがその例です。
製造工程の自動化
製造工程そのものも自動化を進め、人手作業を減らすことで安定した品質と効率を両立。
市場展開の拡大
国内(中国南部・蘇州・深圳など)での展開を拡充しつつ、国外にも進出。展示会での露出・代理店網の構築、日本を含む海外での取扱も増えてきています。
製品ラインアップ
ペイロード(可搬重量)やリーチ(作業半径)など複数モデルをそろえており、用途に応じて選べる展開。たとえば、FR3、FR5、FR10、FR16、FR20、FR30 などのモデルがあります。
意義・今後の展望
中国のロボット産業全体が「コスト」「安全」「性能」のバランスを取る方向にシフトしており、FAIRINOはそのトレンドの中で成長しています。
海外市場(日本、東南アジア、ヨーロッパなど)での認知度・信頼性を高めることが、今後の鍵。
新たな応用シーン(溶接、粉塵・湿度への対応、防爆対応など特殊環境)での技術開発が、差別化のポイントになる可能性が高い。






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