
Vacuum Pad (Suction Cup) in Industrial Robotics and Material Handling
真空パッド(サクションカップ)
真空パッド(サクションカップ)とは、パッド内部を真空状態にすることで大気圧との差圧を利用し、ワークを吸着・保持するエンドエフェクターです。
主に平板・シート材・ガラス・樹脂・板金部品などの搬送工程で使用されます。
機械的に“掴む”のではなく、“吸着する”方式であるため、ワーク形状を傷つけにくく、広い面積を安定して保持できるのが特長です。
■真空パッドの動作原理
真空パッドは、真空発生器(エジェクターまたは真空ポンプ)によって内部の空気を排出し、外部との圧力差を生じさせることで吸着力を発生させます。
吸着力の基本式は以下で表されます。
吸着力 = 圧力差 × 吸着面積
そのため、ワーク重量だけでなく、加減速時の慣性力や姿勢変化も考慮する必要があります。
■真空パッドの主な種類
用途に応じて材質や形状が選定されます。
・フラットタイプ(平面向き)
・ベローズタイプ(凹凸対応)
・スポンジタイプ(粗面・多孔質材向き)
・シリコン/ニトリル/ウレタン材質
板金加工品、ガラス、フィルム、段ボールなど、幅広いワークに対応可能です。
■真空パッドのメリット
・ワークに傷をつけにくい
・薄物や大面積ワークに適する
・高速搬送に対応可能
・複数個配置で安定保持が可能
・構造が比較的シンプル
特に板金業界や電子部品搬送ラインでは不可欠な吸着方式です。
■設計時の重要ポイント(プロ視点)
真空パッド選定では、以下を必ず検討します。
・ワーク重量
・重心位置
・表面粗さ
・気密性(漏れの有無)
・加減速条件
・真空到達時間
・安全率(通常3〜5倍)
特に垂直搬送や反転動作では、落下リスク評価が重要です。
また、停電時や真空喪失時の挙動(保持継続か開放か)を設計段階で決定する必要があります。
■協働ロボットでの注意点
協働用途では、
・吸着解除時の落下防止
・接触時の衝撃評価
・ISO/TS 15066の力制限評価
・真空監視センサーの設置
が重要になります。
吸着方式は把持力が見えにくいため、真空圧監視とアラーム設計が不可欠です。
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