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高精度協働ロボットのFAIRINO(フェアリノ・ファイリノ)

Space-Saving Design

省スペース設計

省スペース設計とは、設備、装置、ロボット、制御盤、搬送機器、治具などをできるだけ小さな設置面積や限られた空間の中で成立させるように設計する考え方のことです。製造現場、自動化設備、ロボットセル、組立装置、検査装置などで非常に重要な設計テーマです。


工場では、床面積や天井高さ、通路幅、既設設備との距離、人の作業動線など、使える空間に限りがあります。そのため、ただ設備を導入するだけでなく、どれだけ少ないスペースで、安全、保守性、生産性を両立できるかが重要になります。こうした考え方を具体化するのが省スペース設計です。


ただし、省スペース設計は単に機械を小さくすることではありません。小型化しすぎて保守できない、安全柵が置けない、ワーク交換がしにくい、といった状態では意味がありません。実務では、設置面積削減と使いやすさの両立が重要です。


つまり省スペース設計とは、限られた空間の中で設備を効率よく成立させるための設計思想です。



■省スペース設計の役割


省スペース設計の主な役割は、限られた工場スペースの中で設備を無理なく配置し、生産性と運用性を高めることです。


主に次のような目的で使われます。


・設置面積の削減

・既設設備との共存

・動線確保

・人と設備の干渉低減

・ロボットセルの小型化

・制御盤や周辺機器の集約

・工場レイアウト最適化

・増設余地の確保


つまり、

■省スペース設計は工場空間を有効活用しながら自動化を成立させるための設計手法です。



■なぜ重要なのか


工場では、使える空間が無限にあるわけではありません。新しいロボットや装置を入れたくても、通路が狭くなる、既設ラインにぶつかる、制御盤を置く場所がない、安全柵を設けられないといった問題が起こります。こうした制約を解決するために、省スペース設計が重要になります。


省スペース設計が重要な理由は次の通りです。


・限られたスペースに設備を収めやすいため

・既設ラインを大きく変えずに導入しやすいため

・人や搬送装置の通路を確保しやすいため

・工場全体のレイアウトを整理しやすいため

・将来の増設余地を残しやすいため

・コストを抑えながら自動化しやすいため


つまり、

■省スペース設計は現実の工場条件の中で設備導入を成立させるための重要な工夫です。



■主な対象


省スペース設計は、次のようなものに対して行われます。


1. ロボットセル

ロボット本体、安全柵、ハンド、制御盤、ワーク置場をコンパクトにまとめます。


2. 制御盤

盤の小型化、分散配置、壁掛け化などにより、床面占有を減らします。


3. 搬送装置

コンベア配置や搬送方向を工夫し、無駄な空間を減らします。


4. 治具、架台

高さ方向や重ね配置を使って、平面スペースを減らす工夫をします。


5. 周辺機器

エア機器、真空機器、センサ、電源装置などを集約して整理します。



■主な考え方


省スペース設計では、一般的に次のような考え方が重要になります。


1. 床面より高さを使う

床面積が限られる場合は、天吊り、壁掛け、上部配置を活用して立体的に空間を使います。


2. 機能を集約する

複数の機器や治具を一つのフレームやセル内へまとめ、占有面積を減らします。


3. 動作範囲を最適化する

必要以上に大きいロボットやストロークを避け、工程に必要な範囲だけを確保します。


4. 制御盤や補機を整理する

盤の配置、エア配管、ケーブルルートを整理し、無駄な張り出しを減らします。


5. 人の作業動線を設計に入れる

設備だけを小さくしても、人が近づけなければ意味がありません。作業、補給、保守の動線が必要です。



■ロボット設備での具体例


ロボット設備では、省スペース設計として次のような工夫が行われます。


1. 天吊り設置

ロボットを上部に設置し、床面スペースを空けます。


2. 壁掛け設置

ロボットや周辺機器を側面へ寄せ、作業エリアを広く使います。


3. コンパクトな協働ロボット活用

大型産業用ロボットではなく、小型協働ロボットを使ってセルを小型化します。


4. 制御盤の分散配置

盤を装置下や壁面へ配置して、床面占有を減らします。


5. ツール、治具の一体化

ワーク供給や排出を一体フレームにまとめて、設備点数を減らします。



■省スペース設計のメリット


省スペース設計には、一般的に次のようなメリットがあります。


1. 限られた場所でも導入しやすい

既設ラインの隙間や狭いスペースにも設備を入れやすくなります。


2. 動線を確保しやすい

人や台車、AGV、ワーク搬送の通路を確保しやすくなります。


3. 工場全体を整理しやすい

設備配置が整い、レイアウト全体を見直しやすくなります。


4. 増設しやすい

今後の設備追加や工程変更に対応しやすくなります。


5. コストを抑えやすい

建屋改造や大規模移設を避けられる場合があります。



■注意点


一方で、省スペース設計には注意点もあります。


1. 小さければよいわけではない

最も重要なのは、省スペース化によって保守性や安全性を犠牲にしないことです。


2. 保守スペースを削りすぎない

扉が開かない、部品交換できない、清掃できない設備は運用上問題になります。


3. 動作範囲と干渉を確認する

本体が小さくても、ロボットアームや治具が広く動く場合は干渉に注意が必要です。


4. 安全設備を考慮する

安全柵やセーフティ機器のスペースまで含めて考えないと、導入後に成立しないことがあります。


5. 熱、配線、配管も考える

密集配置にすると、放熱不足や配線混雑が問題になることがあります。



■実務で重要なポイント


省スペース設計を成功させるには、次の点が重要です。


1. 本体寸法ではなく実使用面積で考える

最も重要なのは、設備本体だけでなく、安全柵、制御盤、保守スペース、動線まで含めた実際の占有面積で評価することです。


2. 立体的に空間を使う

床面だけでなく、高さ方向、壁面、上部構造まで含めて空間を活用することが有効です。


3. 保守と安全を削らない

省スペース化の中でも、点検、交換、異常復旧のための空間は確保する必要があります。


4. 将来変更を見込む

現時点でギリギリにすると、後からの増設や改善が難しくなります。多少の余裕は重要です。


5. レイアウト全体で最適化する

一つの装置だけでなく、工場全体やセル全体の流れの中で考えることが重要です。



■よくある課題


省スペース設計では、次のような課題が起こりやすいです。


・本体寸法だけで小型化を判断する

・保守スペースを削りすぎる

・安全設備スペースを見落とす

・配線や配管が混雑する

・熱がこもる

・ロボット動作範囲との干渉を見落とす

・人の作業動線を考慮していない

・将来の増設余地がない


このため、

◆省スペース設計は単なる小型化ではなく、安全、保守、レイアウト、運用を含めた最適化設計として

 考える必要があります。



■自動化との相性


省スペース設計は、自動化設備との相性が非常に良い考え方です。特に、既設工場への後付け自動化、小型ロボットセル、多品種少量の現場改善型自動化で効果を発揮します。


主なメリットは次の通りです。


・限られた工場空間でも導入しやすい

・既設設備との共存がしやすい

・人と設備の動線を整理しやすい

・段階的な自動化を進めやすい

・レイアウト変更コストを抑えやすい・工場全体の効率向上につながりやすい



■まとめ


省スペース設計とは、設備、ロボット、制御盤、搬送機器などを限られた空間の中で成立させるための設計思想です。単なる小型化ではなく、床面積削減と安全性、保守性、生産性を両立することが重要です。


実務では、本体寸法だけでなく、実使用面積、動作範囲、安全設備、保守スペース、動線、将来拡張まで含めて考えることが重要です。適切な省スペース設計ができれば、限られた工場空間の中でも無理のない自動化を実現しやすくなります。

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