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高精度協働ロボットのFAIRINO(フェアリノ・ファイリノ)

Oil Mist Collector / Oil Mist Separator / Mist Collection Unit

オイルミストコレクター

オイルミストコレクターとは、工作機械や加工設備から発生する油ミストやクーラントミストを吸引、捕集して、作業環境や設備内部を清潔に保つための装置のことです。旋盤、マシニングセンタ、研削盤、切削加工機、洗浄機、熱処理装置などで広く使われています。


金属加工では、切削油やクーラントが高速回転や噴霧によって微細なミスト状になり、機外へ拡散することがあります。この油ミストを放置すると、設備周辺の床や壁が汚れるだけでなく、視界悪化、作業環境悪化、機器汚染、保守負担増加の原因になります。こうしたミストを回収するのがオイルミストコレクターです。


つまりオイルミストコレクターとは、加工設備から発生する油霧を回収し、現場環境と設備保全を支える集塵・捕集装置です。



■オイルミストコレクターの役割


オイルミストコレクターの主な役割は、空気中へ拡散する油ミストを回収し、作業環境と設備周辺を安定した状態に保つことです。主に次のような目的で使われます。


・油ミストの吸引回収

・作業環境の改善

・床や設備の油汚れ低減

・視界悪化の防止

・制御盤や周辺装置の汚染防止

・空調負荷や臭気の低減補助

・保守清掃負担の軽減


◆つまり、オイルミストコレクターは油ミスト対策を自動で行う環境改善装置です。



■なぜ重要なのか


油ミストは目に見えにくいこともありますが、現場ではさまざまな問題を引き起こします。たとえば、床が滑りやすくなる、機械表面がベタつく、センサが汚れる、電装部に悪影響が出る、作業者の快適性が落ちるといった問題です。特に高速加工や大量クーラント使用では、油ミスト対策の有無が現場の快適性と安全性に大きく影響します。


オイルミストコレクターが重要な理由は次の通りです。


・作業環境を改善しやすいため

・設備周辺の汚れを減らしやすいため

・保守頻度を下げやすいため

・油ミストの拡散を抑えやすいため

・空調設備や周辺機器を守りやすいため

・安全衛生面の改善につながるため


◆特に、工作機械を多く並べる工場では重要性が高くなります。



■主な使用場面


オイルミストコレクターは、次のような場面で使われます。


・CNC旋盤

・マシニングセンタ

・研削盤

・穴あけ、フライス加工設備

・切削油を多用する加工機

・クーラント噴射を行う装置

・洗浄機や噴霧工程

・密閉カバー付き加工セル


◆つまり、油やクーラントがミスト化しやすい設備で広く使われます。



■主な種類


オイルミストコレクターにはいくつかの代表的な方式があります。


1. フィルタ式

フィルタやエレメントを通してミストを捕集する方式です。構造が分かりやすく、広く使われます。


2. 遠心分離式

空気流を旋回させ、遠心力で油ミストを分離する方式です。比較的大きいミスト粒子に有効です。


3. 静電式

静電気の力を使って微細ミストを吸着、捕集する方式です。細かいミストへの対応力が高い場合があります。


4. 多段式

粗取り、微細捕集、最終フィルタなどを組み合わせた方式です。幅広い粒径に対応しやすくなります。



■主な用途


オイルミストコレクターは、次のような用途でよく使われます。


・切削油ミスト回収

・クーラントミスト回収

・加工機内部の負圧保持

・機械カバー内の空気清浄化

・油煙の拡散抑制

・工場内空気環境改善

・設備周辺の汚れ低減


◆つまり、油ミストを外へ出したくない工程全般で使われます。



■ミストセパレータとの違い


ミストセパレータは、圧縮空気や配管内の流体中に含まれる微細な液滴を分離する装置として使われることが多いです。一方、オイルミストコレクターは、加工機周辺や排気中に拡散する油ミストを吸引、回収する装置です。


つまり、

・ミストセパレータ=配管、流体系の分離

・オイルミストコレクター=作業環境側のミスト回収

という違いがあります。



■集塵機との違い


集塵機は、粉じんや乾いた粒子を回収する装置として使われることが多いです。一方、オイルミストコレクターは、液滴状の油ミストやクーラントミストを回収する装置です。


つまり、

・集塵機=粉体、粉じん向き

・オイルミストコレクター=液状ミスト向き

という違いがあります。



■基本構造


オイルミストコレクターは、一般的に次の要素で構成されます。


1. 吸引部

加工機内部やカバー内からミストを吸い込む入口です。


2. 捕集部

フィルタ、遠心分離部、静電セルなどでミストを回収する中心部です。


3. ファン、ブロワ

空気を吸引して装置内を流す駆動部です。


4. 排気部

浄化した空気を機外へ戻す出口です。


5. 回収油排出部

捕集した油やクーラントを排出、回収するためのドレン部です。



■実務で重要なポイント


オイルミストコレクターを適切に使うには、次の点が重要です。


1. 何のミストが出るかを把握する

最も重要なのは、切削油ミストなのか、水溶性クーラントミストなのか、煙に近い微細ミストなのかを把握することです。対象によって適した方式が変わります。


2. 発生量

加工条件や主軸回転数、クーラント量によりミスト発生量は変わります。能力不足だと十分に吸えず、過剰すぎると無駄なコストになります。


3. 吸引位置

発生源に近い位置で効率よく吸うことが重要です。ダクト配置やカバー形状が悪いと、十分な回収ができません。


4. フィルタ管理

フィルタ式では目詰まりが性能低下の原因になります。定期清掃や交換が必要です。


5. 回収油処理

回収した油やクーラントをどう処理、再利用、廃棄するかも重要です。ドレン管理が不十分だと漏れや再汚染の原因になります。


6. 圧力損失と風量

配管が長すぎたり、ダクトが細すぎたりすると、吸引能力が落ちます。装置単体だけでなく周辺設計も重要です。



■よくある課題


オイルミストコレクターでは、次のような課題が起こりやすいです。

・吸引力不足でミストが漏れる

・フィルタ詰まりで性能が落ちる

・微細ミストが取り切れない

・回収油が適切に排出されない

・ダクト設計が悪く効果が出にくい

・装置が大きく設置スペースを取る

・音が大きい

・保守不足で性能低下に気づきにくい


◆このため、オイルミストコレクターは単なるファン装置ではなく、ミスト特性、風量、保守性を含めて考える環境改善設備です。



■自動化との相性


オイルミストコレクターは、自動化設備との相性が非常に良い装置です。理由は、長時間運転や無人運転では、油ミストの蓄積が保守負担や故障リスクにつながりやすいためです。


主なメリットは次の通りです。


・加工セルを清潔に保ちやすい

・保守清掃頻度を下げやすい

・設備周辺の安全性を高めやすい

・センサや電装品を守りやすい

・作業環境改善につながる

・長時間運転と相性が良い


◆一方で、方式選定やフィルタ管理が不適切だと期待した効果が出にくいため注意が必要です。



■実務でのチェックポイント


・何のミストを回収したいのか明確か

・発生量に対して能力は足りているか

・吸引位置とダクト設計は適切か

・フィルタ交換や清掃がしやすいか

・回収油の処理方法を決めているか

・加工機カバーとの組み合わせは適切か

・騒音や設置スペースは問題ないか

・集塵機やミストセパレータとの違いを整理しているか



■関連用語


・ミストセパレータ

・エアコンプレッサ

・オートドレイン

・クーラント装置

・チップコンベア(切粉搬送)

・ワーク洗浄機

・静電気除去装置(イオナイザ)

・カメラハウジング



■まとめ


オイルミストコレクターとは、加工機や設備から発生する油ミスト、クーラントミストを吸引、捕集する装置です。作業環境の改善、設備汚れの低減、保守負担の軽減に大きく寄与する重要な周辺設備です。


実務では、ミストの種類、発生量、吸引位置、フィルタ管理、回収油処理まで含めて考えることが重要です。適切なオイルミストコレクターを導入できれば、加工現場の快適性、安全性、設備信頼性を大きく向上させることができます。

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