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高精度協働ロボットのFAIRINO(フェアリノ・ファイリノ)

Motor Energized Time / Motor Power-On Time

モーター通電時間

モーター通電時間とは、モーターに電気が供給されている累積時間のことです。


ここで重要なのは、モーター通電時間は必ずしも「モーターが実際に回転していた時間」と同じではない、という点です。

たとえば、サーボモーターやインバータ駆動モーターでは、サーボONや主回路ONの状態で電気が供給されていても、実際には停止している場合があります。

そのため、通電時間は「電気的に有効状態だった時間」を示す指標であり、純粋な回転時間や負荷運転時間とは区別して考える必要があります。


※つまりモーター通電時間とは、モーターへ電力が供給されていた累積時間を表す管理指標です。


製造設備、搬送装置、ロボット、ポンプ、ファン、コンプレッサ、工作機械などで、設備状態や保全判断の参考指標として使われます。



■モーター通電時間の役割


モーター通電時間の主な役割は、モーターや周辺機器がどのくらい電気的に使用されていたかを把握し、保全や寿命管理の参考にすることです。


主に次のような目的で使われます。


・モーター使用実績の把握

・保全計画の参考

・寿命診断機能の入力情報

・部品交換時期の判断補助

・設備負荷状況の把握

・稼働データの管理

・予防保全、予兆保全の補助


◆つまり、モーター通電時間はモーター系保全の基礎データになる指標です。



■なぜ重要なのか


モーターやその周辺部品は、単純なカレンダー日数だけでなく、どれだけ通電されていたかによって劣化の進み方が変わる場合があります。

特に、サーボアンプ、冷却ファン、ブレーキ、内部コンデンサ、ベアリング周辺などは、通電状態や発熱状態と関係が深いことがあります。


モーター通電時間が重要な理由は次の通りです。


・使用実績を時間で把握しやすいため

・定期点検や交換時期の判断材料になるため

・寿命診断や予防保全に活かしやすいため

・設備ごとの差を見やすいため

・カレンダー管理だけでは見えない使用量を把握しやすいため

・故障傾向分析の基礎データになるため


◆特に、自動化設備で長時間サーボON状態が続く装置では重要です。



■稼働時間との違い


モーター通電時間と稼働時間は、似ているようで意味が異なります。


モーター通電時間

モーターに電力が供給されていた時間です。停止中でもサーボON、主回路ONなら加算される場合があります。


モーター稼働時間

実際にモーターが回転、駆動していた時間です。動作していない待機時間は含まれないことが多いです。


つまり、

・通電時間=電気が入っていた時間

・稼働時間=実際に動いていた時間

という違いがあります。


◆この違いを理解せずに使うと、保全判断を誤ることがあります。



■アワーメーターとの関係


アワーメーターは、設備や機器の時間を積算する計器、またはその値を指します。モーター通電時間も、広い意味ではアワーメーターで管理される時間情報の一種です。


ただし、何を積算しているかで意味が変わります。


・主電源ON時間

・モーター通電時間

・モーター回転時間

・自動運転時間


◆このため、単に「アワーメーター値」と見るのではなく、何の時間を積算しているのかを明確にすることが重要です。


■主な使用場面


モーター通電時間は、次のような場面で使われます。


・サーボモーターの使用管理

・コンベアモーターの保全管理

・ポンプ、ファンの運転管理

・ロボット軸系の使用実績把握

・インバータ、サーボアンプ周辺部品の交換判断

・設備の通電状態監視

・寿命診断機能の基礎データ


◆つまり、モーターや駆動系の使用量を把握したい場面で活用されます。



■主な見方


モーター通電時間を見るときは、一般的に次のような視点が重要です。


1. 累積時間

総通電時間がどれくらいかを確認します。長期使用実績の把握に使います。


2. 増加ペース

1日、1か月あたりどのくらい増えているかを見ます。設備負荷や使用頻度の比較に役立ちます。


3. 他設備との比較

同型設備でも通電時間差が大きいと、劣化進行も変わる可能性があります。


4. 保全履歴との照合

通電時間と交換履歴を組み合わせると、適正な交換周期を考えやすくなります。



■実務で重要なポイント


モーター通電時間を実務で活かすには、次の点が重要です。


1. 何を積算しているか明確にする

最も重要なのは、その値が「通電時間」なのか「回転時間」なのか「自動運転時間」なのかを明確にすることです。意味が違えば保全判断も変わります。


2. 保全対象と結び付ける

通電時間を見ても、どの部品に関係するか分からなければ活かしにくいです。たとえば、冷却ファン、コンデンサ、ブレーキ、ベアリングなど、対象部品と結び付けることが重要です。


3. カレンダー時間と併用する

通電時間だけでなく、経年劣化する部品もあります。バッテリーやゴム系部品などは、期間管理も必要です。


4. 稼働実態と照らす

サーボONで待機が長い設備では、通電時間が長くても実際の駆動負荷は低い場合があります。負荷や回転時間と合わせて見ることが重要です。


5. 交換履歴を残す

通電時間が何時間のときに部品交換したかを残しておくと、次回の交換基準づくりに役立ちます。


6. 警告機能と連携する

機器によっては、一定通電時間で寿命警告を出せる場合があります。HMIや監視システムと連携すると見落とし防止に有効です。


■よくある課題

モーター通電時間の運用では、次のような課題が起こりやすいです。


・通電時間と稼働時間を混同する

・何の時間か定義が曖昧

・保全基準と結び付いていない

・交換履歴が残っていない

・負荷の違いを反映できていない

・通電しているが停止中の時間が多い

・設備ごとに積算条件が違う

・記録しても活用していない


◆このため、モーター通電時間は単なる数値ではなく、意味を正しく定義し、保全判断につなげることが重要です。



■寿命診断機能との関係


寿命診断機能では、モーター通電時間が劣化判断の一部として使われることがあります。

特に、冷却ファン、ブレーキ、電子部品などは、通電による発熱や動作状態が寿命に影響しやすいです。


つまり、

・モーター通電時間=使用実績データ

・寿命診断機能=そのデータを活用して交換時期を判断する機能

という関係になります。



■自動化との相性


モーター通電時間は、自動化設備との相性が非常に良い管理指標です。自動化設備ではモーターやサーボが多用され、運転データも取りやすいためです。


主なメリットは次の通りです。


・使用実績を把握しやすい

・予防保全の参考にしやすい

・設備ごとの差を見やすい

・寿命診断機能と連携しやすい

・交換周期見直しに使いやすい

・停止リスク低減につながりやすい


◆一方で、通電時間だけで設備負荷すべてを判断することはできないため、回転時間や負荷情報と組み合わせることが重要です。



■実務でのチェックポイント


・何を通電時間として積算しているか明確か

・稼働時間と区別しているか

・どの部品の保全判断に使うか決めているか

・交換履歴と照合しているか

・カレンダー管理も併用しているか

・寿命診断や警告機能と連携しているか

・設備ごとの積算条件を統一しているか

・記録を保全改善へ活かしているか



■関連用語


・稼働時間(アワーメーター)

・推奨交換周期

・寿命診断機能

・予防保全(PM)

・予兆保全(予知保全)

・MTBF(平均故障間隔)

・ダウンタイム

・セルフダイアグノシス(自己診断)



■まとめ


モーター通電時間とは、モーターへ電力が供給されていた累積時間を表す指標です。実際の回転時間とは異なる場合があり、主に使用実績の把握や保全判断、寿命診断の参考データとして使われます。


実務では、何を積算しているかを明確にし、稼働時間や交換履歴、使用条件と組み合わせて活用することが重要です。適切に管理できれば、モーター系部品の保全精度向上、停止リスク低減、設備安定稼働につなげることができます。

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