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高精度協働ロボットのFAIRINO(フェアリノ・ファイリノ)

IP65-Rated Robot

ロボットIP65

ロボットIP65とは、産業用ロボットや協働ロボットが IP65 の保護等級 を持っていることを示す表現です。これは、ロボット本体が一定レベルの防塵性能防水性能を備えていることを意味し、粉じんや水の飛散がある現場で重要な指標になります。


IP等級は、機器の外郭がどの程度、異物や水の侵入を防げるかを表す規格です。IP65 の場合、

・最初の「6」=防塵性能・後ろの「5」=防水性能

を示します。

このうち「6」は、粉じんの侵入をほぼ完全に防ぐ耐塵形であることを意味します。「5」は、あらゆる方向からの噴流水に耐えられることを意味します。


つまり、ロボットIP65とは、粉じんに強く、噴流水がかかる環境にも一定条件で対応できるロボットということです。

ただし、IP65だからといって、どんな洗浄条件やどんな液体環境でも問題ないわけではありません。高圧洗浄、温水洗浄、薬液、切削液の長時間付着などは、別途確認が必要です。


■ロボットIP65の役割


ロボットIP65の主な役割は、粉じんや水の飛散がある現場でも、ロボット内部の機械部や電装部を保護し、安定して使えるようにすることです。主に次のような目的で重要になります。


・粉じん侵入の防止

・水の侵入防止

・故障リスク低減

・清掃しやすい設備構成への対応

・過酷環境での安定稼働

・内部電装や関節部の保護

・設備寿命の延長

・保守負担の低減


つまり、

◆IP65はロボットを厳しい現場環境から守るための保護性能の目安です。



■なぜ重要なのか


工場では、ロボットが必ずしもクリーンな環境で使われるとは限りません。たとえば、


・研磨粉や切粉が飛ぶ

・水しぶきがかかる

・洗浄工程の近くで使う

・オイルミストが漂う

・粉体原料や微粒子が舞う


といった環境があります。


こうした現場で防塵防水性能が不足していると、


・関節部へ粉じんが侵入する

・コネクタや内部電装に水が入る

・断線や接触不良が起きる

・腐食やシール劣化が進む

・異常停止や寿命低下につながる


といった問題が起こります。


そのため、

◆ロボットIP65は単なるカタログ表記ではなく、使用環境に適したロボットかどうかを判断する重要な指標です。



■IP65の意味


IP65をもう少し具体的に分けると、次のようになります。


1. IPの意味

IP は Ingress Protection の略で、異物や水の侵入に対する保護等級を表します。


2. 「6」の意味

防塵等級 6 は、耐塵形です。粉じんが内部へ侵入して機能に悪影響を与えないレベルを意味します。


3. 「5」の意味

防水等級 5 は、あらゆる方向からの噴流水に対して有害な影響を受けないことを意味します。


つまり

◆IP65 は、粉じんに非常に強く、通常の噴流水に耐えられる保護性能と整理できます。



■IP54やIP67との違い


IP65は他の等級と比較されることが多いため、違いを整理すると分かりやすいです。


IP54

防塵性、防水性はあるものの、IP65より保護レベルは低めです。粉じんや水しぶきへの一定保護を持ちます。


IP65

粉じんに強く、噴流水にも対応します。多くの産業現場で安心感のある等級です。


IP67

粉じんに強く、さらに一時的な浸水にも耐える等級です。ただし、噴流水条件とは別に考える必要があります。


つまり、

・IP54=一般的な防塵防滴

・IP65=高い防塵性+噴流水対応

・IP67=高い防塵性+一時浸水対応という違いがあります。



■主に使われる環境


ロボットIP65が求められやすいのは、次のような環境です。


1. 研磨、バリ取り工程

微細粉じんが多く、粉の侵入対策が重要です。


2. 金属加工周辺

切粉、クーラント、水分、油ミストが発生しやすい環境です。


3. 洗浄工程の近く

水しぶきや洗浄水が飛ぶ環境で有効です。


4. 食品や包装工程の一部

清掃や簡易洗浄が必要な場所で使われることがあります。


5. 粉体を扱う設備周辺

原料粉、樹脂粉、搬送粉じんがある場所で重要です。


つまりIP65は、

クリーンルーム向けというより、一般工場のやや厳しい環境向けの保護等級と考えると分かりやすいです。



■注意点


IP65のロボットを使うときは、次の点に注意が必要です。


1. 高圧洗浄対応とは限らない

IP65は噴流水対応ですが、高圧、高温、高薬液洗浄まで保証するものではありません。


2. ロボット本体以外も確認が必要

本体がIP65でも、ハンド、センサ、カメラ、コネクタ、制御盤が弱ければ設備全体では不十分です。


3. 常時水没や大量液体環境は別

IP65は浸水環境向けではありません。水没や大量液溜まり条件には注意が必要です。


4. 油や薬品は別評価が必要

防水であっても、薬液、洗剤、切削液、溶剤への耐性は別確認が必要です。


5. シール劣化は起こる

初期はIP65でも、長期使用でシールやケーブル被覆が劣化すれば性能低下の可能性があります。



■実務で重要なポイント


ロボットIP65を正しく選定、運用するには、次の点が重要です。


1. IP65だけで判断しない

最も重要なのは、IP65という数字だけで安心せず、実際の粉じん、水、油、薬液条件まで確認することです。


2. どこに何がかかるかを整理する

ロボット全体にかかるのか、一部だけなのか、関節部へ直接かかるのかを明確にする必要があります。


3. 周辺機器も同レベルで考える

ハンド、配線、コネクタ、制御盤も環境に耐えられるかを確認することが重要です。


4. 洗浄方法を明確にする

ホース洗浄、泡洗浄、高圧洗浄、温水洗浄では必要条件が異なります。


5. 定期点検を行う

シール劣化、ケーブル傷、被覆破れ、コネクタ緩みを定期的に確認する必要があります。


6. 必要なら保護カバーも検討する

IP65機種でも環境が厳しい場合は、カバーやジャケットを併用することがあります。



■よくある課題



ロボットIP65の運用では、次のような課題が起こりやすいです。


・IP65なら何でも大丈夫と考えてしまう

・高圧洗浄条件を見落とす

・本体以外の保護性能を見ていない

・油や薬液の影響を軽視する

・シール劣化を見逃す

・ケーブルやコネクタの弱点を見落とす

・保護カバーの必要性を検討していない

・防塵防水と耐薬品性を混同する


このため、

◆ロボットIP65は便利な指標ですが、実環境に当てはめて具体的に評価することが重要です。


■自動化との相性



ロボットIP65は、自動化設備との相性が良いというより、粉じんや水がある環境で自動化を成立させるための重要条件です。環境条件に合わないロボットを使うと、停止や故障が増え、自動化効果が下がります。


主なメリットは次の通りです。


・粉じん環境でも安定稼働しやすい

・水しぶき環境に対応しやすい

・故障リスクを減らしやすい

・洗浄性を考えた設備にしやすい

・保守頻度を下げやすい

・設備全体の信頼性向上につながりやすい



■まとめ


ロボットIP65とは、粉じんの侵入を防ぎ、あらゆる方向からの噴流水に耐えられる保護性能を持つロボットを指します。防塵防水性能としては工場用途で使いやすい等級ですが、高圧洗浄、薬液、浸水などは別途確認が必要です。


実務では、ロボット本体だけでなく、ハンド、センサ、制御盤、ケーブルまで含めて設備全体で環境対応を考えることが重要です。適切に選定、運用できれば、粉じんや水のある現場でも安定した自動化を進めやすくなります。

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