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高精度協働ロボットのFAIRINO(フェアリノ・ファイリノ)

Grip Force Control

把持力調整機能

把持力調整機能とは、ロボットハンドやグリッパーがワークをつかむ力(把持力)を用途に応じて調整・制御する機能です。産業用ロボットや協働ロボット、電動グリッパー、サーボハンドなどに搭載されており、ワークの材質や重量、形状に合わせて最適な把持力を設定できます。


ワークを把持する際、力が弱すぎると搬送中に滑ったり落下したりする恐れがあります。一方で、力が強すぎると製品が変形したり傷付いたりする可能性があります。把持力調整機能を利用することで、ワークに必要な最小限の力で安全かつ確実に保持できます。


従来の空圧グリッパーでは、エア圧を調整して把持力を変更することが一般的でした。一方、近年普及している電動グリッパーやサーボハンドでは、モーターのトルクや電流値を制御することで、把持力を数値で細かく設定できる製品が増えています。


また、触覚センサーや力覚センサー、滑り検知センサーと組み合わせることで、把持中も力を自動調整するフィードバック制御を行うことが可能です。


例えば、

・電子部品の組立

・ガラス製品の搬送

・食品のハンドリング

・医療機器の組立

・精密部品の搬送

・物流でのピッキング

など、ワークごとに適切な把持力が求められる工程で広く利用されています。


◆つまり把持力調整機能とは、

  ワークに最適な把持力を設定・制御し、安全で高品質な搬送や組立を実現するための機能です。



■把持力調整機能の役割


把持力調整機能の主な役割は、ワークに適した力で把持し、落下や損傷を防ぐことです。


主な役割は次のとおりです。

・把持力の調整

・ワークの保護

・落下防止

・滑り防止

・品質向上

・多品種対応

・搬送の安定化

・自動化支援


◆つまり把持力調整機能は、安定したロボットハンドリングを実現する重要な制御機能です。



■なぜ重要なのか


把持力を適切に設定しない場合、


・ワークが滑る

・製品が落下する

・製品を変形させる

・表面に傷が付く

・組立精度が低下する

といった問題が発生する可能性があります。


一方、把持力調整機能を活用することで、

・ワークを確実に保持できる

・製品へのダメージを防げる

・品質を安定化できる

・多品種生産に対応しやすい

・設備停止を減らせる

など、多くのメリットがあります。


◆そのため把持力調整機能は、品質・生産性・安全性を高めるために欠かせない機能となっています。



■基本的な考え方


把持力調整機能は、一般的に次の流れで設定・運用します。


1. ワークを確認する

重量、形状、材質、表面状態を確認します。


2. 把持力を設定する

ワークに適した把持力を設定します。


3. 動作確認を行う

搬送中に滑りや変形がないか確認します。


4. 必要に応じて再調整する

実機テストの結果を基に把持力を最適化します。


◆つまり把持力調整機能は、実機評価を行いながら最適な設定値を決めることが重要です。



■把持位置調整との違い


混同されやすい機能として把持位置調整があります。


△把持力調整機能

ワークをつかむ力の大きさを調整します。


△把持位置調整

グリッパーがワークをつかむ位置やストロークを調整します。


つまり、

・把持力調整機能=力を調整する

・把持位置調整=位置を調整する

という違いがあります。



■力覚制御との違い


もう一つ混同されやすいのが力覚制御です。


△把持力調整機能

設定した把持力でワークを保持する機能です。


△力覚制御

センサー情報を利用して、作業中もリアルタイムに力を制御する技術です。


つまり、

・把持力調整機能=設定値に基づく力の調整

・力覚制御=フィードバックによる動的な力の制御

という違いがあります。



■ロボットでの使われ方


把持力調整機能は、次のような用途で利用されています。


1. 精密組立

小型部品を傷付けずに把持します。


2. 食品搬送

柔らかい食品をつぶさずに搬送します。


3. ガラス搬送

割れやすい製品を安全に保持します。


4. 物流ピッキング

荷物ごとに把持力を変更します。


5. 協働ロボット

多品種ワークに柔軟に対応します。


◆つまり把持力調整機能は、さまざまな製造・物流現場で活用される基本機能です。



■主なメリット


把持力調整機能を導入することで、一般的に次のようなメリットがあります。


1. ワークを傷付けにくい

適切な力で把持できます。


2. 落下を防止できる

必要な保持力を確保できます。


3. 品質を安定化できる

把持条件を一定に保てます。


4. 多品種生産へ対応しやすい

ワークごとに設定を切り替えられます。


5. 自動化レベルを向上できる

プログラムによる自動切り替えが可能です。



■注意点


一方で、把持力調整機能には注意点もあります。


1. 実機での最適化が必要

最も重要なのは、カタログ値だけでは最適な把持力は決められないことです。ワークの表面状態や重心、加減速条件によって必要な把持力は変化するため、実際の運転条件で確認することが重要です。


2. ワーク材質を考慮する

樹脂、ガラス、金属など材質によって適切な力は異なります。


3. 加減速も考慮する

高速搬送では慣性力が増えるため、把持力に余裕が必要です。


4. センサーを活用する

触覚センサーや滑り検知センサーを組み合わせると、より安定した制御が可能です。


5. 定期的に設定を見直す

ワーク変更や設備改造時には再評価を行います。



■実務で重要なポイント


把持力調整機能を効果的に運用するには、次の点が重要です。


1. 最小限の把持力を目標にする

最も重要なのは、ワークを確実に保持できる範囲で、できるだけ小さい把持力を設定することです。


2. 製品ごとの設定値を管理する

品番ごとに最適な把持条件を保存します。


3. 実機テストを実施する

搬送・停止・加減速時の挙動を確認します。


4. フィードバック制御を活用する

力覚センサーや触覚センサーと連携すると品質が向上します。


5. 保守履歴を管理する

グリッパーやセンサーの点検履歴を記録します。


6. 定期的に性能を確認する

摩耗や経年変化による把持力の変化を確認します。



■よくある課題


把持力調整機能では、次のような課題が発生しやすくなります。


・把持力が強すぎる

・把持力が不足する

・ワークが滑る

・製品を傷付ける

・設定変更に時間がかかる

・品種ごとの管理が煩雑

・センサー調整が必要

・実機評価が不足している


◆このため把持力調整機能は、

  ワーク特性や搬送条件に合わせて適切に設定し、定期的な評価と見直しを行うことが重要です。



■自動化との相性


把持力調整機能は、自動化設備との相性が非常に良く、産業用ロボット、協働ロボット、電動グリッパー、サーボハンド、触覚センサー、力覚センサー、ビジョンシステムなどと組み合わせることで、高品質な搬送や組立、自動化ラインを実現できます。


主なメリットは次のとおりです。

・ワークを傷付けにくい

・落下を防止できる

・多品種生産へ対応しやすい

・品質を安定化できる

・設備停止を減らせる

・高度な自動化を実現できる



■まとめ


把持力調整機能とは、ロボットハンドやグリッパーがワークをつかむ力を最適に制御する機能です。ワークの重量や材質、形状に応じて把持力を調整することで、落下防止や製品保護、品質向上を実現できます。


実務では、ワークごとの最適な把持力を実機で評価し、加減速条件や表面状態も考慮して設定することが重要です。また、触覚センサーや滑り検知センサーと組み合わせることで、より高度で安定したロボットハンドリングシステムを構築できます。

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