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高精度協働ロボットのFAIRINO(フェアリノ・ファイリノ)

External Axis Synchronization

外部軸同期制御

外部軸同期制御とは、産業用ロボットや協働ロボットと、外部付加軸(第7軸・回転テーブル・ポジショナー・昇降軸など)を同時に制御し、1つの動作として協調運転させる制御技術です。

通常のロボットは、6軸のアームだけで動作します。しかし、外部軸同期制御では、ロボットアームだけでなく、走行軸や回転テーブルなどの外部軸も同時に動かすことで、ロボット単体では実現できない広い作業範囲や複雑な動作を可能にします。


例えば、大型構造物を溶接する場合、ロボットアームだけで全ての姿勢に対応しようとすると、無理な姿勢や特異点(シンギュラリティ)に近づくことがあります。外部軸同期制御では、ワークを回転させながらロボットも同時に動作するため、最適な姿勢を維持したまま高品質な加工が可能になります。


この制御は、ロボットコントローラーが外部軸をロボットの一部として認識し、各軸の位置・速度・加速度をリアルタイムで計算しながら実行します。


主な同期対象には次のようなものがあります。

・第7軸(走行軸)・回転テーブル

・ポジショナー・昇降リフト軸

・ターンテーブル・ガントリー軸

・2軸ポジショナー・リニア搬送軸


例えば、

・ロボット溶接

・レーザー加工

・大型部品の組立

・画像検査

・パレタイジング

・マシンテンディング

など、高精度な動作が求められる自動化設備で利用されています。


◆つまり外部軸同期制御とは、

  ロボットアームと外部軸を一体として制御し、高精度な協調動作を実現する技術です。



■外部軸同期制御の役割


外部軸同期制御の主な役割は、ロボットと外部軸を同時に動かし、効率的で高精度な作業を実現することです。


主な役割は次のとおりです。

・ロボットとの協調動作

・作業範囲の拡大

・姿勢制御

・加工品質の向上

・サイクルタイム短縮

・複数設備への対応

・動作の最適化

・自動化対応


◆つまり外部軸同期制御は、ロボットシステム全体の性能を最大限に引き出す制御技術です。



■なぜ重要なのか


ロボットと外部軸を個別に制御する場合


・待機時間が発生する

・サイクルタイムが長くなる

・ロボット姿勢が不自然になる

・加工品質が低下する

といった課題があります。


一方、外部軸同期制御を導入することで、

・ロボットと外部軸が同時に動作する

・無駄な待機時間を削減できる

・姿勢を最適化できる

・加工品質を向上できる・

設備全体の生産性を高められる

など、多くのメリットがあります。


◆そのため外部軸同期制御は、高度なロボット自動化に欠かせない制御方式となっています。



■基本的な考え方


外部軸同期制御は、一般的に次の流れで動作します。


1. 動作プログラムを実行する

ロボットプログラムから同期動作を開始します。


2. 軌道を同時に計算する

ロボットアームと外部軸の軌跡を同時に演算します。


3. 全軸が協調して動作する

位置・速度・加速度を同期させながら移動します。


4. 作業を完了する

溶接・加工・搬送・検査などを実施します。


◆つまり外部軸同期制御は、複数軸を1つのロボットとして制御する仕組みです。



■外部軸制御との違い


混同されやすい用語として外部軸制御があります。


△外部軸同期制御

ロボットアームと外部軸を同時に協調制御します。


△外部軸制御

外部軸を個別に動作させる制御も含む広い概念です。


つまり、

・外部軸同期制御=協調動作

・外部軸制御=外部軸全般の制御

という違いがあります。



■PLC制御との違い


もう一つ混同されやすいのがPLC制御です。


△外部軸同期制御

ロボットコントローラーが軌跡まで含めて制御します。


△PLC制御

設備全体のシーケンス制御や動作開始・停止などを管理します。


つまり、

・外部軸同期制御=軌道制御・協調制御

・PLC制御=設備全体のシーケンス制御

という違いがあります。



■ロボットでの使われ方


外部軸同期制御は、次のような用途で利用されています。


1. ロボット溶接

ワークを回転させながら溶接します。


2. レーザー加工

ロボットと走行軸を同時に動かします。


3. パレタイジング

昇降軸とロボットを協調制御します。


4. マシンテンディング

走行軸を使って複数設備へアクセスします。


5. 検査設備

回転軸とロボットを組み合わせて全周検査します。


◆つまり外部軸同期制御は、高精度で効率的なロボット動作を実現する中核技術です。



■サイクルタイムを短縮できる


待機時間を削減できます。


2. 加工品質を向上できる

最適な姿勢を維持できます。


3. 作業範囲を拡大できる

大型ワークにも対応できます。


4. ロボット負荷を軽減できる

無理な姿勢を避けられます。


5. 生産性を向上できる

設備全体の稼働率が高まります。



■注意点


一方で、外部軸同期制御には注意点もあります。


1. ロボットコントローラーの対応状況を確認する

最も重要なのは、使用するロボットコントローラーが同期制御機能や必要な外部軸数に対応していることです。メーカーや機種、ライセンスによって利用できる機能が異なるため、導入前に確認が必要です。


2. 原点管理を徹底する

同期精度を維持するため、各軸の原点を正確に管理します。


3. 据付精度を確保する

レールやポジショナーの設置精度が動作品質に影響します。


4. ケーブル処理を行う

可動部での断線や干渉を防止します。


5. 定期保守を実施する

駆動部やガイド部を定期的に点検・給油します。



■実務で重要なポイント


外部軸同期制御を効果的に活用するには、次の点が重要です。


1. 軌道全体を最適化する

最も重要なのは、ロボットアームだけでなく外部軸も含めた全体の軌跡を最適化することです。これにより加工品質とサイクルタイムを同時に改善できます。


2. 干渉チェックを行う

シミュレーションで衝突を防止します。


3. 動作速度を最適化する

品質と生産性のバランスを取ります。


4. 保守履歴を管理する

同期軸の点検・給油を記録します。


5. 将来の拡張性を考慮する

追加軸にも対応できる構成とします。


6. 安全対策を強化する

可動範囲全体を考慮した安全設計を行います。



■よくある課題


外部軸同期制御では、次のような課題が発生しやすくなります。


・同期設定が複雑になる

・軌道作成に時間がかかる

・位置ずれが発生する

・据付精度が不足する

・保守工数が増える

・干渉が発生する

・設備コストが増加する

・安全設計が複雑になる


◆このため外部軸同期制御は、

  軌道設計や据付精度、安全設計、定期保守を十分に考慮して運用することが重要です。



■自動化との相性


外部軸同期制御は、自動化設備との相性が非常に良く、産業用ロボット、協働ロボット、第7軸、回転テーブル、PLC、画像処理装置、工作機械などと組み合わせることで、高度な自動化ラインを構築できます。


主なメリットは次のとおりです。

・加工品質を向上できる

・生産性を向上できる

・設備利用率を高められる

・ロボットの能力を最大限に活用できる

・省人化を推進できる

・スマートファクトリー化を実現できる



■まとめ


外部軸同期制御とは、産業用ロボットや協働ロボットと外部付加軸を同時に制御し、1つのシステムとして協調動作させる技術です。走行軸や回転テーブル、昇降軸などをロボットアームと同期させることで、作業範囲の拡大や加工品質の向上、生産性の向上を実現します。


実務では、ロボットコントローラーの対応状況や軌道設計、据付精度、安全対策を十分に考慮することが重要です。適切な同期制御を導入することで、高精度かつ高効率なロボット自動化システムを構築できます。

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