
Deep Learning Vision
ディープラーニングビジョン
ディープラーニングビジョンとは、ディープラーニング(深層学習)を用いて画像や映像を解析し、対象物の認識・分類・検出・異常判定などを行う画像認識システムです。産業用ロボットや協働ロボットでは、従来の画像処理では対応が難しかった複雑な形状や外観のばらつき、不規則な傷・汚れ・欠陥などを高精度に認識するために広く活用されています。
ディープラーニングはAI(人工知能)の一分野であり、人が特徴を細かく設定するのではなく、大量の画像データからAIが特徴を自動的に学習することが特徴です。そのため、形状や色、模様の違いが大きい対象物でも、高い認識性能を発揮できます。
ロボットビジョンでは、2Dカメラや3Dカメラ、ToFカメラ、ステレオカメラなどと組み合わせることで、位置認識だけでなく、姿勢推定やビンピッキング、外観検査、品質判定など、さまざまな自動化工程に利用されています。
主な処理には次のようなものがあります。
・画像分類(Classification)
・物体検出(Object Detection)
・セグメンテーション(Segmentation)
・異常検知(Anomaly Detection)
・OCR(文字認識)
・姿勢推定(Pose Estimation)
・インスタンスセグメンテーション
例えば、
・ビンピッキング
・外観検査
・マシンテンディング
・品質検査
・組立支援
・物流仕分け
・自動搬送
など、多くの自動化設備で利用されています。
◆つまりディープラーニングビジョンとは、
深層学習によって画像を解析し、ロボットへ高度な認識能力を提供するビジョンシステムです。
■ディープラーニングビジョンの役割
ディープラーニングビジョンの主な役割は、画像から対象物の特徴を学習し、高精度な認識や判定を行うことです。
主な役割は次のとおりです。
・物体認識
・位置認識
・姿勢推定
・画像分類
・異常検知
・外観検査
・品質判定
・自動化対応
◆つまりディープラーニングビジョンは、ロボットの「見る・判断する」能力を大幅に向上させる技術です。
■なぜ重要なのか
従来のルールベース画像処理では、
・形状のばらつきに弱い
・複雑な傷を判定しにくい
・照明条件の変化に影響を受けやすい
・多品種生産へ対応しにくい
といった課題があります。
一方、ディープラーニングビジョンを導入することで、
・複雑な形状を認識できる
・未知に近いパターン にも対応しやすい
・品質検査を高度化できる
・多品種生産へ柔軟に対応できる
・省人化を推進できる
など、多くのメリットがあります。
◆そのためディープラーニングビジョンは、高度なロボット自動化を実現する中核技術となっています。
■基本的な考え方
ディープラーニングビジョンは、一般的に次の流れで動作します 。
1. 学習用画像を収集する
正常品や不良品など、多様な画像を準備します。
2. AIモデルを学習させる
ディープラーニングによって特徴を学習します。
3. 新しい画像を解析する
学習済みモデルで対象物を認識・判定します。
4. ロボットへ結果を送る
認識結果を基に位置補正や作業を実施します。
◆つまりディープラーニングビジョンは、
学習済みAIモデルを利用して画像を解析し、ロボット制御へ反映する仕組みです。
■AI画像認識との違い
混同されやすい技術としてAI画像認識があります。
△ディープラーニングビジョン
ニューラルネットワークを用いた深層学習による画像認識システムです。
△AI画像認識
ディープラーニングを含むAI技術全体を利用した画像認識の総称です。
つまり、
・ディープラーニングビジョン=深層学習を利用した画像認識
・AI画像認識=AI全般を利用した画像認識
という違いがあります。
■パターンマッチングとの違い
もう一つ混同されやすいのがパターンマッチングです。
△ディープラーニングビジョン
画像から特徴を自動学習し、多様な状態でも認識できます。
△パターンマッチング
登録したテンプレート画像との一致度を比較して認識します。


