top of page
高精度協働ロボットのFAIRINO(フェアリノ・ファイリノ)

Belt Conveyor / Conveyor Belt System / Belt Transfer Conveyor

ベルトコンベア

ベルトコンベアとは、ベルト状の搬送体をモーターで連続的に動かし、部品、製品、箱、袋物、トレー、原料などを一定方向へ搬送する装置のことです。製造業、物流、食品、包装、組立、検査、倉庫、搬送ラインなど、ほぼあらゆる自動化現場で使われる最も基本的な搬送設備の一つです。


構造は比較的シンプルで、フレーム上に張られたベルトを駆動ローラーで回し、その上に載せたワークを移動させます。人が運んでいた物を連続的かつ安定して送れるため、工程間搬送の基礎設備として非常に重要です。


つまりベルトコンベアとは、物を一定方向へ連続搬送し、工程同士をつなぐための代表的な搬送装置です。



■ベルトコンベアの役割


ベルトコンベアの主な役割は、ワークや製品を一定速度で安定して運び、次工程へ受け渡すことです。


主に次のような目的で使われます。


・工程間の搬送

・製品の整列搬送

・組立工程への供給

・検査工程への送り

・箱詰めや仕分け工程への受け渡し

・人手搬送の削減

・ライン全体の流れの安定化


◆つまり、ベルトコンベアは自動化ラインの血管のような存在であり、設備同士をつなぐ基幹搬送手段です。



■なぜ重要なのか


製造現場では、加工、組立、検査、包装などの各工程が別々に存在していても、それらをつなぐ搬送が不安定だとライン全体が止まりやすくなります。ベルトコンベアは、こうした工程間の物の流れをシンプルに整えることで、生産性と安定性を高めます。


ベルトコンベアが重要な理由は次の通りです。


・連続搬送を安定して行いやすいため

・構造が比較的シンプルで扱いやすいため

・多くの製品に適用しやすいため

・工程間の自動化を進めやすいため

・人手による運搬負担を減らせるため

・ライン全体のサイクルを整えやすいため


◆特に、単純搬送を確実に行いたい工程では、ベルトコンベアの有効性が高くなります。



■主な対象


ベルトコンベアの対象には、次のようなものがあります。

・小型部品

・組立途中のワーク

・箱、ケース、段ボール

・袋物製品

・樹脂成形品

・食品包装品

・検査トレー

・金属加工品

・仕掛品や完成品


◆一方で、非常に高温の物、鋭利でベルトを傷つけやすい物、極端に重い物では、別方式が適する場合もあります。



■基本構造


ベルトコンベアは、一般的に次の要素で構成されます。


1. ベルト

ワークを載せて運ぶ搬送面です。材質はゴム、PVC、ウレタン、食品対応樹脂など用途で異なります。


2. 駆動ローラー

モーターの力を受けてベルトを動かすローラーです。搬送の中心部品です。


3. 従動ローラー

ベルトを支え、方向を変えたり張力を保ったりするためのローラーです。


4. フレーム

ベルトとローラー全体を支える本体構造です。アルミフレームやスチール製が一般的です。


5. モーター・制御部

搬送速度を決める駆動源です。インバータやセンサと組み合わせて速度制御することもあります。


6. ガイド・ストッパー

ワークの横ずれ防止や停止位置制御のために取り付けられます。



■主な種類

ベルトコンベアにはいくつかの代表的なタイプがあります。


1. フラットベルトコンベア

最も一般的な平面型です。箱、袋、小物部品など幅広く対応できます。


2. 桟付きベルトコンベア

ベルト表面に突起や仕切りがあり、傾斜搬送やばら物搬送に使われます。


3. 食品用ベルトコンベア

洗浄性や衛生性を重視した構造です。食品、医薬品分野で使われます。


4. ミニベルトコンベア

小型ワークや精密部品向けの小型搬送タイプです。組立機や検査装置の中で使われることがあります。


5. 傾斜ベルトコンベア

上り下り搬送に使われます。フロア間や高さ変更が必要な工程で使われます。



■実務で重要なポイント


ベルトコンベアを安定運用するには、次の点が重要です。


1. 搬送物との適合

搬送する物の大きさ、重さ、底面形状、滑りやすさに応じて、ベルト材質や幅、速度を選ぶ必要があります。底面が不安定だと転倒や蛇行の原因になります。


2. 搬送速度

速すぎるとワークがずれたり倒れたりし、遅すぎるとライン全体の能力が落ちます。前後工程とのサイクルバランスを取ることが重要です。


3. 停止位置精度

ロボットピックや検査、ラベル貼りなどと組み合わせる場合、ベルト上での停止位置精度が重要です。センサやストッパーと組み合わせて制御する必要があります。


4. ベルト蛇行対策

ベルトが片側へ寄る「蛇行」が起こると、摩耗や停止の原因になります。ローラー調整、テンション管理、荷重バランスが重要です。


5. 清掃性

粉じん、切粉、液体、食品くずが付着する現場では、清掃しやすい構造が重要です。汚れ残りは品質不良や故障原因になります。


6. 安全性

巻き込み、挟まれ、落下などの危険があるため、カバー、非常停止、指詰め防止設計が必要です。



■よくある課題


ベルトコンベアでは、次のような課題が起こりやすいです。

・ベルトが蛇行する

・ワークが横ずれする

・停止位置が安定しない

・ベルト表面が摩耗する

・粉じんや異物がたまる

・傾斜部でワークが滑る

・モーター負荷が高くなる

・細かい部品が隙間へ落ちる

・静電気で軽量物が貼り付く


◆このため、ベルトコンベアは単に「運ぶだけ」の装置ではなく、搬送物特性と後工程要求に合わせた設計が必要な搬送設備です。



■ローラーコンベアとの違い


ベルトコンベアは、ベルト面全体でワークを支えて運ぶ方式です。一方、ローラーコンベアは、複数のローラー上を転がすように運ぶ方式です。


つまり、

・ベルトコンベア=底面を面で支えやすく、小物や不安定形状にも対応しやすい

・ローラーコンベア=箱物やパレット向きで、比較的重量物に向く


という違いがあります。


底面が小さい物や袋物、小型部品には、ベルトコンベアのほうが有利なことが多いです。



■自動化との相性


ベルトコンベアは、自動化設備との相性が非常に良い装置です。構成がシンプルで、センサ、ストッパー、ロボット、画像検査、ラベラーなどと組み合わせやすいため、多くのラインで基本設備として採用されています。


主なメリットは次の通りです。


・連続搬送しやすい

・自動機と接続しやすい

・比較的低コストで構築しやすい

・多用途に使いやすい

・人手搬送を減らせる

・ライン全体を構成しやすい


◆一方で、搬送精度や停止精度を求める工程では、センサ制御や位置決め機構を追加する必要があります。



■実務でのチェックポイント


・何を搬送するのか明確か

・ワーク形状や重量に合ったベルト仕様か

・必要な搬送速度を満たせるか

・停止位置精度が必要な工程か

・ガイドやストッパーで横ずれ防止できるか

・清掃しやすい構造か

・安全カバーや非常停止を設けているか

・前後工程との高さ、速度、受け渡し条件が合っているか



■関連用語


・コンベアトラッキング・ローラーコンベア

・パレット搬送

・仕分け(ソーティング)

・箱詰め(ケーサー)

・ワーク供給

・整列・整頓

・搬送ライン



■まとめ


ベルトコンベアとは、ベルトを連続駆動して部品や製品を一定方向へ搬送する装置です。製造業や物流の現場では最も基本的な搬送設備の一つであり、工程間搬送を安定させる重要な役割を持ちます。


実務では、搬送物との適合、速度、停止位置精度、ベルト蛇行、清掃性、安全性まで含めて設計することが重要です。適切なベルトコンベアを導入できれば、ライン全体の安定性と生産性を大きく高めることができます。

お見積り・ご相談は今すぐ!

24時間365日受付

bottom of page