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高精度協働ロボットのFAIRINO(フェアリノ・ファイリノ)

7th Axis Synchronization

7軸目同期

7軸目同期とは、ロボット本体の6軸(または7軸)アームと、第7軸と呼ばれるリニア走行軸やスライダーを同時に制御し、一つのロボットとして協調動作させる技術のことです。産業用ロボットや協働ロボットの可動範囲を拡張するために広く利用されており、長尺ワークや大型設備の自動化に欠かせない機能です。


一般的な6軸ロボットは、設置された位置からアームの届く範囲でしか作業できません。しかし、第7軸を追加すると、ロボット本体がレール上を前後左右に移動できるようになり、作業エリアを大幅に広げることができます。

7軸目同期では、ロボットアームと走行軸が別々に動くのではなく、一つの軌跡を構成するように完全に同期して動作します。


例えば、

・長い溶接ラインに沿ってロボットが移動する

・大型機械全体を一度の段取りで加工する

・複数のワークを移動しながら連続で処理する

・大型パレット全体へ積み付けを行う

・航空機や自動車部品などの大型製品を加工する

といった用途で利用されます。


◆つまり7軸目同期とは、

ロボット本体と第7軸をリアルタイムに同期制御し、より広い作業範囲と高い生産性を実現する技術のことです。



■7軸目同期の役割


7軸目同期の主な役割は、ロボットの作業範囲を広げながら、高精度な動作を維持することです。


主に次のような目的で利用されます。


・作業範囲の拡大

・大型ワークへの対応

・長尺製品の加工

・ロボット移動時間の短縮

・加工品質の向上

・サイクルタイム短縮

・設備スペースの有効活用

・自動化範囲の拡大


◆つまり7軸目同期は、ロボットの能力を大きく拡張するための重要な同期制御技術です。



■なぜ重要なのか


ロボットの可動範囲には限界があります。


例えば、


・大型フレーム全体へ届かない

・長尺製品を途中で持ち替える必要がある

・複数の設備を一台で担当できない

・加工姿勢を維持しにくい

といった課題があります。


7軸目同期を導入すると、


・ロボットがレール上を自由に移動できる

・一度の段取りで広範囲を加工できる

・設備台数を削減できる

・ワークの持ち替え回数を減らせる

・生産性を向上できる

といったメリットがあります。


◆そのため7軸目同期は、

 大型製品や長尺製品を扱う自動化設備で非常に重要な技術となっています。



■基本的な考え方


7軸目同期は、一般的に次のような仕組みで動作します。


1. 第7軸をロボットへ登録する

走行軸をロボットコントローラーに外部軸として設定します。


2. 座標を統合する

ロボット本体と走行軸の座標系を関連付けます。


3. 軌跡を同時に計算する

ロボットアームと走行軸を一体のシステムとして軌跡を生成します。


4. リアルタイムで同期制御する

両者が同時に動作し、先端工具が滑らかな軌跡を描きます。


◆つまり7軸目同期は、

 アームと走行軸を一つのロボットとして制御する仕組みです。



■外部軸制御との違い


7軸目同期を理解するうえで重要なのが、外部軸制御との違いです。


△外部軸制御

ポジショナーやターンテーブル、第7軸など、あらゆる追加軸を制御する技術です。


△7軸目同期

外部軸制御の一種であり、特に走行軸(第7軸)との同期制御を指します。


つまり、

・外部軸制御=追加軸全体の制御技術

・7軸目同期=走行軸との同期制御

という違いがあります。



■協調制御との違い


協調制御とも混同されることがあります。


△7軸目同期

1台のロボットと走行軸を同期制御します。


△協調制御

複数台のロボットや複数設備が連携して動作します。


つまり、

・7軸目同期=ロボット+第7軸

・協調制御=複数ロボットや設備の協力動作

という違いがあります。



■ロボットでの使われ方


7軸目同期は、特に次のような場面で利用されます。


1. アーク溶接

長尺部品に沿ってロボットが移動しながら溶接します。


2. レーザー加工

大型ワーク全体を一度に加工できます。


3. パレタイジング

広い範囲の積み付け作業を行います。


4. シーリング・接着

長い製品へ均一にシーリング材を塗布します。


5. 塗装

大型製品の全面を連続して塗装します。


◆つまり7軸目同期は、広い作業範囲が必要な工程で多く利用されています。



■主なメリット


7軸目同期には、一般的に次のようなメリットがあります。


1. 作業範囲を大幅に拡大できる

ロボットの届く範囲を大きく広げられます。


2. 生産性を向上できる

ワークの持ち替え回数や段取り時間を削減できます。


3. 品質を安定させやすい

連続した軌跡で加工できるため品質が向上します。


4. 設備台数を削減できる

1台のロボットで複数エリアを担当できる場合があります。


5. 大型ワークへ対応しやすい

自動車、建設機械、航空機部品などにも対応できます。



■注意点


一方で、7軸目同期には注意点もあります。


1. 座標設定が重要

最も重要なのは、ロボットと第7軸の位置関係を正確に設定することです。


2. 同期精度が必要

位置ずれが加工品質へ大きく影響します。


3. 干渉確認を行う

走行範囲が広がるため、設備との干渉を十分確認する必要があります。


4. 通信性能を確認する

リアルタイム通信に対応した制御システムが求められます。


5. 保守範囲が広がる

走行レールやガイド機構の点検も必要になります。



■実務で重要なポイント


7軸目同期を導入・運用するには、次の点が重要です。


1. レール精度を確保する

最も重要なのは、第7軸の機械精度を維持することです。


2. キャリブレーションを正確に行う

ロボットと走行軸の座標を正しく合わせます。


3. シミュレーションを活用する

干渉や軌跡を事前に確認します。


4. 通信設定を確認する

ロボットと走行軸の同期条件を適切に設定します。


5. 実機評価を行う

加工精度や同期精度を検証します。


6. 定期点検を実施する

レールや駆動部の摩耗を定期的に確認します。



■よくある課題


7軸目同期では、次のような課題が起こりやすいです。


・キャリブレーション誤差がある

・同期タイミングがずれる

・走行レールの精度が不足する

・干渉確認が不足する

・通信設定を誤る

・メンテナンス不足で精度が低下する

・設備レイアウト変更へ対応できない

・保守資料が不足している


◆このため、7軸目同期は単なる走行装置ではなく、

ロボット制御、機械設計、通信、座標管理を総合的に構築する重要な同期制御技術として扱う必要があります。



■自動化との相性


7軸目同期は、自動化設備との相性が非常に良く、アーク溶接、レーザー加工、パレタイジング、塗装、シーリング、大型搬送など幅広い分野で利用されています。


主なメリットは次の通りです。


・作業範囲を大幅に拡大できる

・大型ワークへ対応できる

・加工品質を向上できる

・生産性を高められる

・設備台数を削減しやすい

・高度な自動化を実現できる



■まとめ


7軸目同期とは、ロボット本体と第7軸となる走行軸をリアルタイムで同期制御し、一つのロボットシステムとして動作させる技術です。ロボットの作業範囲を大きく拡張し、大型ワークや長尺製品への対応、加工品質の向上、生産性の改善を実現できます。


実務では、レール精度、キャリブレーション、通信設定、干渉確認、同期精度の検証が重要です。適切に導入・運用できれば、自動化設備の柔軟性や処理能力を大きく向上させることができます。

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