
Torque Ripple
トルクリップル
トルクリップルとは、**モーターが回転する際に発生する周期的なトルクの変動(脈動)**のことです。
理想的なモーターは一定のトルクで滑らかに回転しますが、実際のモーターでは電流制御や磁気特性などの影響により、トルクが周期的に変動する現象が発生します。
このトルク変動が振動や騒音、回転ムラの原因となる場合があり、特にロボットや精密機械などの高精度モーション制御では重要な性能指標となります。
■トルクリップルの基本概念
トルクリップルは、トルクが一定ではなく波状に変動する状態を指します。
(イメージ)
理想トルク
──────────
実際のトルク
~ ~ ~ ~ ~ ~ ~
この周期的な変動を**リップル(Ripple:波紋)**と呼びます。
■トルクリップルの発生原因
トルクリップルは、主に次の要因によって発生します。
◆原因 | ◆内容 |
電流波形 | インバータ制御 |
磁気特性 | 磁束分布 |
モーター構造 | スロット構造 |
PWM制御 | 電力変換 |
特にインバータ駆動モーターで発生しやすい現象です。
■トルクリップルの影響
トルクリップルが大きい場合、次の問題が発生します。
◆影響 | ◆内容 |
振動 | 機械振動 |
騒音 | モーター音 |
回転ムラ | 動作不安定 |
位置精度 | 精度低下 |
そのため、精密機器では低減が重要です。
■トルクリップルを低減する方法
モーター設計や制御では次の方法で低減します。
◆方法 | ◆内容 |
電流制御最適化 | サーボ制御 |
PWM制御改善 | 高速制御 |
モーター設計 | 磁束均一化 |
高分解能エンコーダ | 精密制御 |
近年のサーボモーターでは、トルクリップルは大幅に低減されています。
■コギングトルクとの違い
トルクリップルと似た用語に「コギングトルク」があります。
◆項目 | ◆トルクリップル | ◆コギングトルク |
原因 | 電流制御 | 磁気構造 |
発生 | 通電時 | 無励磁でも発生 |
周期 | 電気周期 | 機械周期 |
■FA・ロボットでのトルクリップル
工場の自動化設備では次の装置で影響します。
◆用途 | ◆内容 |
産業ロボット | 滑らかな動作 |
DDモーター | 低速制御 |
精密搬送装置 | 微振動 |
半導体装置 | 高精度位置制御 |
例えば
サーボモーター ↓ トルクリップル ↓ 微振動
という影響が出ることがあります。
■トルクリップルのメリット(制御観点)
基本的には小さい方が良いですが、制御解析では次の用途があります。
◆用途 | ◆内容 |
モーター性能評価 | 回転品質 |
振動解析 | 機械設計 |
制御最適化 | サーボ調整 |
■まとめ
トルクリップルとは、モーター回転時に発生する周期的なトルク変動のことです。
振動や回転ムラの原因となるため、ロボットや精密機械などの高精度モーション制御では重要な性能指標となります。
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