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High-precision collaborative robot FAIRINO

Robot Takt Time

ロボットタクトタイム

ロボットタクトタイムとは、ロボットが1つの作業や製品を完了するまでに必要な時間のことです。一般的には、ワークを受け取り、加工・組立・搬送・検査などの一連の作業を終え、次のサイクルを開始できる状態になるまでの時間を指します。


製造現場では「タクトタイム」と「サイクルタイム」が混同されることがありますが、本来は意味が異なります。

  • タクトタイム(Takt Time):市場や生産計画に基づき、1個の製品を何秒ごとに生産する必要があるかを示す目標時間です。

  • サイクルタイム(Cycle Time):設備やロボットが実際に1サイクルの作業を完了するまでにかかった時間です。

しかし、実務では「ロボットタクトタイム」という表現で、ロボットの1サイクルに要する実際の作業時間を意味するケースも多くあります。


例えば、

・部品を取り出す

・治具へセットする

・加工機へ投入する

・完成品を取り出して搬送する

という一連の作業に18秒かかれば、そのロボットのタクトタイム(実際にはサイクルタイム)は18秒となります。


ロボットタクトタイムには、次のような時間が含まれます。

・ロボットの移動時間

・ハンドの開閉時間

・ワークの把持

・解放時間

・加工機や周辺設備との待ち時間

・センサー確認時間

・安全確認やインターロック時間


◆つまりロボットタクトタイムとは、

 ロボットが1サイクルの作業を完了するまでに必要な総時間を示す重要な生産指標です。



■ロボットタクトタイムの役割


ロボットタクトタイムの主な役割は、生産能力を把握し、設備や工程を最適化することです。


主に次のような目的で利用されます。


・生産能力の算出

・設備選定

・ラインバランスの最適化

・サイクルタイム改善

・投資効果(ROI)の評価

・ボトルネックの発見

・生産計画の立案

・自動化効果の評価


◆つまりロボットタクトタイムは、設備の性能や生産効率を判断するための重要な指標です。



■なぜ重要なのか


ロボットタクトタイムが長すぎると、


・必要な生産数量を達成できない

・ライン全体が停止しやすくなる

・設備能力が不足する

・納期遅延につながる

といった問題が発生する可能性があります。


一方、適切に短縮できれば、


・生産量を増やせる

・設備稼働率を向上できる

・コストを削減できる

・投資効果を高められる

・生産計画を立てやすくなる

といったメリットがあります。


◆そのためロボットタクトタイムは、

 生産性向上や自動化設備の改善に欠かせない管理項目となっています。



■基本的な考え方


ロボットタクトタイムは、一般的に次のような要素の合計で決まります。


1. 移動時間

ロボットが各ポイント間を移動する時間です。


2. 作業時間

把持、組立、加工、検査など実際の作業時間です。


3. 周辺設備との待機時間

加工機やコンベアなどとの同期に必要な時間です。


4. 復帰時間

初期位置へ戻る時間や次サイクル準備時間です。


◆つまりロボットタクトタイムは、

 ロボット単体ではなく設備全体の動作時間で決まるという考え方が重要です。



■サイクルタイムとの違い


ロボットタクトタイムを理解するうえで重要なのが、サイクルタイムとの違いです。


△タクトタイム

市場や生産計画から逆算される「目標となる生産時間」です。


△サイクルタイム

設備やロボットが実際に作業へ要した時間です。


つまり、

・タクトタイム=必要な生産速度

・サイクルタイム=実際の設備性能

という違いがあります。


なお、現場では「ロボットタクトタイム」という言葉が実際のサイクルタイムを指して使われることも少なくありません。



■リードタイムとの違い


リードタイムとも意味が異なります。


△リードタイム

受注から納品まで、または工程開始から完成までに要する全体の時間です。


△ロボットタクトタイム

ロボットが1サイクルの作業を終えるまでの時間です。


つまり、

・リードタイム=全工程の時間

・ロボットタクトタイム=ロボット1サイクルの時間

という違いがあります。



■ロボットでの使われ方


ロボットタクトタイムは、特に次のような場面で活用されます。


1. ピックアンドプレース

搬送速度の評価に利用します。


2. パレタイジング

積み付け能力を算出します。


3. 溶接

1製品当たりの加工時間を評価します。


4. 組立

ライン全体とのバランスを確認します。


5. マシンテンディング

工作機械との待機時間を含めた能力を評価します。


◆つまりロボットタクトタイムは、

 あらゆる自動化設備で生産能力を判断する基準として利用されています。



■主なメリット


ロボットタクトタイムを管理することで、一般的に次のようなメリットがあります。


1. 生産能力を把握できる

設備が1時間・1日で何個生産できるかを計算できます。


2. ボトルネックを発見できる

時間がかかる工程を特定できます。


3. 生産性を改善できる

無駄な待機時間や動作を削減できます。


4. ROIを評価できる

設備投資の効果を数値で確認できます。


5. 生産計画を立てやすい

必要な設備台数や人員を算出できます。



■注意点


一方で、ロボットタクトタイムには注意点もあります。


1. ロボットだけを見ない

最も重要なのは、ロボット単体ではなく、加工機・コンベア・センサー・作業者などを含めた設備全体で評価することです。


2. 待機時間を考慮する

加工機待ちやワーク供給待ちもタクトへ影響します。


3. 品質を犠牲にしない

タクト短縮だけを優先すると品質低下につながる場合があります。


4. 安全性を維持する

速度を上げるだけでは安全性が低下する可能性があります。


5. 定期的に見直す

設備改善や製品変更に合わせて再評価します。



■実務で重要なポイント


ロボットタクトタイムを改善するには、次の点が重要です。


1. ボトルネックを特定する

最も重要なのは、どの工程が最も時間を要しているかを数値で把握することです。


2. 動作経路を最適化する

不要な移動や停止を減らします。


3. 動作スムージングを活用する

教示点での停止を減らし、連続動作を実現します。


4. 周辺設備との同期を改善する

待機時間を最小限に抑えます。


5. データを記録する

タクトタイムを継続的に測定・比較します。


6. 品質と安全性を維持する

短縮だけを目的にせず、品質と安全性とのバランスを考えます。



■よくある課題


ロボットタクトタイムでは、次のような課題が起こりやすいです。


・ロボットだけを改善している

・加工機待ちが多い

・不要な移動がある

・教示点が多すぎる

・動作スムージングを活用していない

・タクトデータを記録していない

・品質評価を行っていない

・ライン全体を最適化していない


◆このためロボットタクトタイムは単なる作業時間ではなく、

 設備全体の生産能力や改善効果を評価するための重要な管理指標として継続的に管理・改善することが重要



■自動化との相性


ロボットタクトタイムは、自動化設備との相性が非常に良く、産業用ロボット、協働ロボット、マシンテンディング、パレタイジング、組立ライン、搬送設備、検査設備など幅広い分野で活用されています。


主なメリットは次の通りです。


・生産能力を把握できる

・設備改善につながる

・ボトルネックを発見できる

・ROIを評価できる

・生産計画を立てやすい

・ライン全体を最適化できる



■まとめ


ロボットタクトタイムとは、ロボットが1サイクルの作業を完了するまでに必要な総時間を示す指標です。実務ではサイクルタイムとほぼ同じ意味で使われることもありますが、本来のタクトタイムは生産計画から求められる目標時間を指します。


実務では、ロボット単体ではなく周辺設備も含めて評価し、ボトルネックの特定や動作経路の最適化、待機時間の削減などを進めることが重要です。ロボットタクトタイムを継続的に管理・改善することで、生産性の向上と設備投資効果の最大化を実現できます。

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