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High-precision collaborative robot FAIRINO

Robot Joint Axis

関節軸

関節軸とは、ロボットや多関節機構において、各部を回転または移動させるための独立した駆動軸のことです。産業用ロボット、協働ロボット、多関節ロボット、スカラロボットなどで使われる基本用語で、ロボットの動きを構成する重要な要素です。人の腕でいうと、肩、肘、手首のように曲がったり回ったりする部分に相当します。


ロボットでは、それぞれの関節にモーターや減速機、エンコーダなどが組み込まれ、各軸が個別に制御されることで、先端工具を目的の位置や姿勢へ動かします。


たとえば6軸多関節ロボットでは、一般的に6本の関節軸を持ち、これらが連動することで、空間内の位置と姿勢を柔軟に制御できます。つまり関節軸とは、ロボットの動きを作る一つひとつの独立した可動軸です。



■関節軸の役割


関節軸の主な役割は、ロボットの各部を動かし、先端を目的の位置や姿勢へ導くことです。


主に次のような目的で使われます。


・ロボットアームの姿勢変化

・先端位置の移動

・ワークへの進入角度調整

・回り込み動作の実現

・複雑な軌道動作の実現

・障害物回避

・狭所作業への対応

・工具姿勢の最適化


つまり、関節軸はロボットに柔軟な動きと姿勢制御能力を与える基本構造です。



■なぜ重要なのか


ロボットは、単に前後左右へ動くだけでなく、ワークに対して適切な角度で近づき、必要な姿勢で作業し、周辺設備を避けながら移動する必要があります。これを実現するのが関節軸です。関節軸が複数あることで、ロボットは複雑な姿勢変化や回り込み動作を行えるようになります。


関節軸が重要な理由は次の通りです。


・先端位置を柔軟に決めやすいため

・姿勢制御ができるため

・障害物を避けながら動けるため

・多様な工程に対応しやすいため

・狭い場所へ進入しやすくなるため

・ロボット自由度を構成するため


つまり、関節軸はロボットの柔軟性と工程対応力を決める基本要素です。



■主な関節軸の構成


多関節ロボットでは、一般的に各軸が次のような役割を持ちます。


1. ベース軸

ロボット全体の向きを左右へ回す軸です。広い範囲への到達性に関わります。


2. アーム軸

腕を前後や上下へ振る軸です。先端位置を大きく動かす役割があります。


3. 肘軸

腕の曲げ伸ばしのような役割を持ち、リーチや姿勢調整に関わります。


4. 手首軸

先端工具の向きやひねりを調整する軸です。細かな姿勢制御に重要です。


このように、関節軸は単独で動くのではなく、複数軸が連動することで目的の位置と姿勢を作ります。



■自由度との関係


関節軸は、ロボット自由度と深く関係しています。一般に、独立して制御できる関節軸の数が自由度の数とほぼ対応します。


たとえば、

・4軸ロボット=4本の主要関節軸

・6軸ロボット=6本の主要関節軸という考え方です。

つまり、

・関節軸=実際の可動軸

・自由度=その軸によって実現される動きの独立性という関係になります。



■多関節ロボットとの関係


関節軸という言葉は、特に多関節ロボットでよく使われます。多関節ロボットは、人の腕のように複数の関節を持つため、各軸ごとの役割や状態管理が重要になります。


たとえば、・第1軸・第2軸・第3軸という形で軸番号を持ち、それぞれの原点位置、速度、角度制限、異常状態を管理します。


このため、関節軸はロボット制御、保全、教示、トラブル対応のすべてで重要な考え方です。



■直交ロボットやスカラロボットとの違い


関節軸という表現は、回転関節を持つ多関節ロボットで特によく使われます。一方、直交ロボットでは X軸、Y軸、Z軸 のような直線移動軸が中心で、関節軸という言い方はあまり一般的ではありません。


スカラロボットでは回転軸と直線軸が混在するため、関節軸的な考え方と直線軸的な考え方の両方を持つことがあります。


つまり、関節軸は特に多関節ロボットらしい構造を表す言葉です。



■主な管理項目


関節軸は、実務では次のような項目と関係します。


1. 軸角度

現在どの角度にあるかを管理します。


2. 原点位置

各軸の基準位置が正しいかを確認します。


3. 速度、加速度

軸ごとの動作速度や加減速条件を設定します。


4. 可動範囲

それぞれの軸がどこまで回転、移動できるかを制限します。


5. 異常状態

過負荷、衝突、エンコーダ異常、温度異常などを監視します。


6. マスタリング

各関節軸の機械的基準と制御上の位置情報を一致させます。



■実務で重要なポイント


関節軸を正しく理解、運用するには、次の点が重要です。


1. 軸ごとの役割を理解する

最も重要なのは、どの関節軸がどの動きに効いているかを理解することです。これが分かると、教示やトラブル対応がしやすくなります。


2. 原点やマスタリング管理が重要

関節軸の基準位置がずれると、先端位置は大きく狂うことがあります。軸単位での基準管理が重要です。


3. 負荷のかかり方は軸ごとに違う

同じロボットでも、軸によって負担は異なります。ベース軸と手首軸では、使われ方も寿命の考え方も変わることがあります。


4. 軸異常は先端不良として現れる

関節軸のわずかな異常でも、先端では大きな位置ズレや振動として現れることがあります。


5. 保全は軸単位で考える

減速機、ブレーキ、モーター、エンコーダなどは軸ごとに管理、点検することが重要です。



■よくある課題


関節軸の運用では、次のような課題が起こりやすいです。


・軸番号と役割が分からない

・原点ずれやマスタリング不良を見落とす

・どの軸が不具合原因か切り分けにくい

・先端不良だけを見て軸異常に気づかない

・軸ごとの負荷差を考慮していない

・メンテナンス履歴が軸単位で残っていない

・姿勢変化と軸動作の関係が理解できていない

・エラーコードと対象軸の関係が把握できていない


このため、関節軸は単なる部品名称ではなく、ロボットの動きと保全を理解するための基本単位として扱うことが重要です。



■自動化との相性


関節軸は、自動化設備との相性が良いというより、多関節ロボット自動化の根本そのものです。

各軸が適切に機能することで、位置決め、姿勢制御、搬送、組立、検査などの工程が成立します。


主なメリットは次の通りです。


・柔軟な姿勢制御がしやすい

・複雑な工程に対応しやすい

・障害物回避をしやすい

・多品種対応に向きやすい

・先端動作を細かく制御しやすい

・工程改善の自由度が高い



■まとめ


関節軸とは、ロボットの各部を独立して動かすための可動軸のことです。多関節ロボットでは、各関節軸が連動することで、先端工具を目的の位置や姿勢へ柔軟に動かします。自由度、姿勢制御、干渉回避、工程成立性に深く関わる重要な基本要素です。


実務では、軸ごとの役割理解、原点管理、マスタリング、負荷差、異常切り分けまで含めて考えることが重要です。関節軸を正しく理解できれば、ロボットの選定、教示、保全、トラブル対応をより的確に進めやすくなります。

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