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高精度協働ロボットのFAIRINO(フェアリノ・ファイリノ)

MTTR (Mean Time To Repair)

MTTR(平均修理時間)

MTTR(平均修理時間)とは、設備や機器が故障してから復旧して再び使える状態に戻るまでにかかる平均時間を表す指標のことです。


簡単に言えば、「故障したとき、平均してどのくらいの時間で直せるか」を示す数値です。MTTRが短いほど復旧が早く、設備の保全性が高いと考えられます。逆にMTTRが長い場合は、故障対応に時間がかかり、生産ロスやダウンタイムが大きくなりやすいことを意味します。


※つまりMTTRとは、設備が故障したあと、どれだけ早く元の状態へ戻せるかを表す代表的な保全指標です。


製造設備、ロボット、搬送装置、サーバー、制御機器、工場システムなど、保全性や復旧力を評価する場面で広く使われています。



■MTTRの役割


MTTRの主な役割は、設備やシステムの復旧しやすさを数値で表し、保全体制や故障対応力を評価することです。


主に次のような目的で使われます。


・復旧力の評価

・保全性の見える化

・故障対応力の比較

・ダウンタイム要因の分析

・予備品管理の見直し

・保守体制改善の判断

・教育や標準化の効果確認

・ライン停止リスクの評価


◆つまり、MTTRは壊れた設備をどれだけ早く立ち上げ直せるかを示す指標です。



■なぜ重要なのか


設備故障は完全にゼロにはできません。そのため、故障しにくさだけでなく、故障したときにどれだけ早く復旧できるかも重要です。たとえ故障回数が少なくても、1回の故障で長時間止まる設備は、生産へ大きな影響を与えます。


MTTRが重要な理由は次の通りです。


・復旧スピードを数値で把握できるため

・ダウンタイム削減の改善点が見つけやすいため

・保全体制の強弱を比較しやすいため

・予備品や保守手順の妥当性を評価しやすいため

・自動化設備の停止リスクを把握しやすいため

・MTBFと組み合わせて設備信頼性を総合評価しやすいため


◆特に、ライン停止影響が大きい設備では、MTTRの短縮が大きな価値を持ちます。



■基本的な考え方


MTTRは、一般的に次のような考え方で求めます。


MTTR = 総修理時間 ÷ 故障回数


たとえば、・1か月で設備故障が4回発生・それぞれの修理時間の合計が8時間だった場合、

8 ÷ 4 = 2時間

となり、MTTRは2時間です。


つまり、この設備は平均すると、1回故障するたびに2時間で復旧していると考えられます。



■どこまでを修理時間に含めるか


MTTRを正しく使うには、「修理時間」に何を含めるかを明確にすることが重要です。


たとえば、

・異常発生から復旧完了まで含む

・到着待ち時間を含む

・原因調査を含む

・試運転時間を含む

・部品手配待ちを含むか除くか

などで数値が大きく変わります。


◆そのため、MTTRを比較するときは、修理時間の定義をそろえることが必要です。



■MTTRが短いほどよいのか


基本的には、MTTRは短いほどよいと考えられます。復旧が早いほど、生産ロスやダウンタイムが小さくなるためです。


ただし、単純に短いだけでよいとは限りません。


たとえば、

・応急処置だけで再発する

・原因分析せずに再稼働する

・安全確認を省略する

といった形で短縮しても、結果として再停止や事故につながる可能性があります。


◆つまり、MTTRは安全と再発防止を確保した上で短いことが重要です。



■MTBFとの違い


MTBFは、故障してから次に故障するまでの平均稼働時間、つまり「壊れにくさ」を示す指標です。一方、MTTRは、故障後にどれだけ早く直せるかを示す指標です。


つまり、

・MTBF=故障しにくさ

・MTTR=復旧しやすさ

という違いがあります。


◆設備評価では、この2つをセットで見ることが一般的です。



■ダウンタイムとの関係


MTTRは、ダウンタイムの長さへ直接影響します。1回あたりの修理時間が長いほど、ダウンタイムも長くなります。

つまり、

・故障回数が多い → MTBFが悪い

・修理時間が長い → MTTRが悪い

この両方が重なると、設備の稼働率は大きく低下します。



■実務で重要なポイント


MTTRを実務で有効に使うには、次の点が重要です。


1. 時間定義を明確にする

最も重要なのは、どこからどこまでを修理時間とするかを決めることです。異常発生時刻からか、保全部門着手からか、試運転完了まで含むのかを明確にする必要があります。


2. 故障分類と組み合わせる

すべての故障を一括で見るだけでは、改善ポイントが見えにくくなります。電気故障、空圧故障、機械故障、通信異常などに分けると分析しやすくなります。


3. 復旧遅延要因を分ける

修理そのものに時間がかかっているのか、原因調査に時間がかかっているのか、予備品待ちなのか、担当者待ちなのかを分けることが重要です。


4. 予備品管理を見直す

MTTRが長い原因の一つに、部品がないことがあります。交換品を事前に持つだけで大きく短縮できる場合があります。


5. 手順の標準化

故障対応が人によってばらつくと、MTTRが安定しません。復旧手順、点検手順、交換方法の標準化が重要です。


6. 教育と権限

設備を見られる人が限られていると、復旧が遅れます。適切な教育と対応権限の整理が必要です。



■よくある課題


MTTR運用では、次のような課題が起こりやすいです。


・時間定義が曖昧

・応急処置と本修理が混在している

・部品待ち時間が長い

・担当者依存で復旧速度が変わる

・原因分析せず再発する

・修理時間は短いが停止全体時間が長い

・故障分類が粗くて改善しにくい

・記録しても改善へつながらない


◆このため、MTTRは単なる修理時間記録ではなく、復旧プロセス全体を改善するための指標として使うことが重要です。



■自動化との相性


MTTRは、自動化設備との相性が非常に良い指標です。自動化設備では1回の停止影響が大きく、復旧力が生産性に直結するためです。


主なメリットは次の通りです。


・復旧力を数値で把握しやすい

・保全体制の弱点を見つけやすい

・予備品や保守体制の改善につなげやすい

・ダウンタイム短縮活動の効果を確認しやすい

・重要設備の停止リスクを評価しやすい

・MTBFと合わせて総合的に見やすい


◆一方で、定義が曖昧だと設備比較ができないため、管理ルール統一が重要です。



■実務でのチェックポイント


・修理時間の定義は明確か

・どこからどこまでを計測しているか

・故障分類をしているか

・予備品待ちや人待ちを分けて見ているか

・手順の標準化ができているか

・応急処置で終わっていないか

・MTBFやダウンタイムと合わせて見ているか

・改善活動へ反映しているか



■関連用語


・MTBF(平均故障間隔)

・ダウンタイム

・稼働率

・予防保全(PM)

・予兆保全(予知保全)

・事後保全(BM)

・トラブルシューティング

・予備品管理



■まとめ


MTTR(平均修理時間)とは、設備や機器が故障してから復旧して再び使える状態に戻るまでにかかる平均時間を表す指標です。復旧のしやすさ、保全性、ダウンタイム低減力を評価する上で非常に重要です。


実務では、修理時間の定義統一、故障分類、予備品管理、復旧手順の標準化まで含めて運用することが重要です。適切にMTTRを管理できれば、設備停止リスクを減らし、復旧スピードと設備信頼性を大きく高めることができます。

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