
Mechanical Backlash
バックラッシ
バックラッシとは、歯車、減速機、ねじ機構、リンク機構、関節機構などで、力を伝える部品同士の間に生じるわずかな遊びやすき間のことです。産業用ロボット、協働ロボット、工作機械、自動機、サーボ軸、減速機などで非常に重要な性能項目です。
たとえば、歯車同士がかみ合って回転を伝えるとき、部品が完全に隙間ゼロで組まれているわけではありません。わずかなすき間があることで、回転方向を切り替えた瞬間に、すぐには力が伝わらず、少し遅れて伝達が始まることがあります。この“遊び”がバックラッシです。
ロボットでは、関節の減速機やリンク部でバックラッシが大きいと、・狙った位置にぴたりと止まりにくい・反転動作でずれが出る・軌跡が乱れる・押し付け作業で不安定になるといった問題につながります。
一方で、機械には製造誤差、熱膨張、潤滑、組立性などの都合があるため、完全にゼロへすることは簡単ではありません。そのため実務では、必要な精度に対してどの程度まで小さく抑えられているかが重要になります。
つまりバックラッシとは、動力伝達部に生じる遊び量のことで、機械やロボットの精度や応答性に大きく影響する要素です。
■バックラッシの役割
バックラッシは一般には小さいほどよいと考えられますが、機械的にはわずかな遊びが必要になる場合もあります。
主に次のような観点で扱われます。
・歯車や減速機の遊び量の指標
・位置決め精度への影響要素
・反転動作時の応答性への影響要素
・組立や潤滑成立のための機械的余裕
・熱膨張時の噛み込み防止
・機械寿命や摩耗状態の判断材料
・精度低下の原因分析項目
・減速機品質の評価指標
つまり、
◆バックラッシは単なる欠点ではなく、機械設計と精度管理の両面で重要な評価項目です。
■なぜ重要なのか
ロボットや精密機械では、位置、姿勢、軌跡を高精度に再現することが求められます。
たとえば、
・同じ位置へ何度も戻る・
方向を変えてもずれない
・狭い穴へ部品を挿入する
・直線軌道を滑らかに描く
・押し付け時にふらつかない
といったことです。
もしバックラッシが大きいと、


