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高精度協働ロボットのFAIRINO(フェアリノ・ファイリノ)

Depalletizing / Robotic Depalletizing / Pallet Unloading

デパレタイジング(荷下ろし)

デパレタイジング(荷下ろし)とは、パレット上に積み付けられた箱、袋、容器、トレー、部品箱などを、上から順に取り下ろして搬送ラインや作業位置へ供給する作業のことです。


パレタイジングの逆工程にあたり、物流、食品、飲料、医薬品、化学、製造業の入庫工程や供給工程で広く行われます。

単に荷物を持ち上げて下ろす作業に見えますが、実務では、荷崩れ防止、把持安定性、ワーク供給精度、サイクルタイム、作業者安全まで考慮する必要があります。

特に重量物や繰り返し回数の多い現場では、人手作業の負担が大きいため、ロボットによるデパレタイジング自動化が進んでいます。


■デパレタイジングの役割


デパレタイジングの主な目的は、パレット単位で保管・搬送されてきた荷物を、後工程で扱いやすい状態へ分解して供給することです。

入庫した段ボール箱を1箱ずつコンベヤへ流す場合や、製造ラインへ材料箱を順番に投入する場合などに使われます。

この工程が安定しないと、後工程で箱詰まり、供給停止、位置ズレ、誤搬送などが発生しやすくなります。そのため、デパレタイジングは単なる荷下ろしではなく、工程の入口を安定させる重要な供給工程です。


■パレタイジングとの違い


パレタイジングは荷物を積み付ける工程ですが、デパレタイジングは積まれた荷物を取り下ろす工程です。

積み付けでは「崩れにくく整然と積むこと」が重要ですが、荷下ろしでは「崩さず安全に1つずつ取り出すこと」が重要になります。

特にデパレタイジングでは、荷物が高く積まれていたり、箱の変形やズレがあったりするため、想定外の状態に対応できる柔軟性が求められます。


■ロボットデパレタイジングの特徴


ロボットによるデパレタイジングには、次のようなメリットがあります。


・重量物の荷下ろしを自動化できる

・作業者の腰や肩への負担を減らせる

・供給作業を一定品質で安定化できる

・夜間や長時間運転に対応しやすい

・人手不足対策につながる


一方で、デパレタイジングはパレタイジングより難しい場面もあります。理由は、積載状態が毎回完全には揃わず、箱のズレ、変形、つぶれ、フィルム残り、段ズレなどがあるためです。

そのため、把持方法や認識方法を慎重に設計する必要があります。


■主な対象物


デパレタイジングの対象には、次のようなものがあります。

・段ボールケース

・樹脂コンテナ

・袋物

・紙袋原料

・缶やボトルのケース

・部品トレー

・材料箱

・出荷用梱包箱


対象物の形状、重量、表面状態によって、使うハンドや認識方式が大きく変わります。


■実務で重要なポイント


デパレタイジング設備を成立させるには、次の点が重要です。

1. 把持方法の選定

箱物なら真空吸着、クランプ、フォーク型などがよく使われます。袋物や変形しやすいワークでは、面で支える把持や専用ハンドが必要になることがあります。対象物の材質、表面、重量に対して、安定して持てる方式を選ぶことが重要です。

2. 荷姿のばらつき対応

現場では、箱の位置ズレ、段ズレ、パレット位置誤差、外装フィルムの残り、箱つぶれなどが起こります。固定教示だけでは対応しきれない場合があるため、カメラ認識や位置補正を組み合わせることもあります。

3. 荷崩れ防止

上段の荷物を取った後、残りが不安定になることがあります。特に交互積みや袋物では、途中段で崩れやすくなるため、取り出し順序や支持方法を考慮しなければなりません。

4. パレット位置決め

パレットが毎回同じ位置に停止しないと、ロボットの取り位置がずれてしまいます。位置決めガイドやストッパーを使って、パレット基準を安定させることが重要です。

5. サイクルタイム

後工程へ一定速度で供給するには、荷下ろし速度が足りている必要があります。1個取りか複数個取りか、認識時間を含めても成立するかを事前に確認する必要があります。


■よくある課題


デパレタイジングでは、次のような課題が起こりやすいです。

・箱がずれていて吸着位置が安定しない

・最上段は取れても中段以降で崩れやすい

・袋物が変形して把持しにくい

・フィルムやバンドが残っていて干渉する

・パレット上でワーク高さが変わり続ける

・箱つぶれで真空吸着が安定しない

・対象物の寸法ばらつきが大きい


このため、単にロボットを入れるだけではなく、前工程の積み付け品質、パレット仕様、認識方式、ハンド設計、エラー処理まで含めた全体最適化が必要です。


■協働ロボットとの相性


協働ロボットを使ったデパレタイジングは、中小規模の現場や比較的軽量な箱の荷下ろしで有効です。安全柵を簡略化しやすく、省スペースで導入しやすい点がメリットです。

ただし、重量物、高速処理、高積みパレット、大きなリーチが必要な場合は、協働ロボットでは能力不足になることがあります。対象重量、荷高さ、処理能力を確認したうえで、協働ロボットか産業用ロボットかを選定することが重要です。


■実務でのチェックポイント


・対象物の形状、重量、材質を整理できているか

・把持方式が対象物に適しているか

・箱ズレや変形に対応できるか

・荷崩れしにくい取り出し順序になっているか

・パレット位置決め精度を確保できるか

・必要なリーチ、高さ、可搬重量を満たしているか

・後工程が求める供給速度に対応できるか

・エラー時の再試行や復旧方法を考慮しているか


■関連用語


・パレタイジング

・パレット

・真空グリッパー

・クランプハンド

・パレット位置決めガイド

・ワーク供給

・ロボットハンド

・搬送自動化


■まとめ


デパレタイジング(荷下ろし)とは、パレット上に積まれた箱や製品を1つずつ取り下ろして供給する工程です。


物流や製造現場では、重労働の削減や供給安定化のために重要な自動化対象となっています。


実務では、対象物の形状や重量だけでなく、積み状態のばらつき、荷崩れリスク、把持方式、パレット位置決め、サイクルタイムまで含めて設計することが重要です。安定したデパレタイジング設備を作るには、ロボット単体ではなく、供給条件や後工程とのつながりまで含めて全体最適化することが成功の鍵になります。

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