top of page
High-precision collaborative robot FAIRINO

Cycle Time Reduction

サイクルタイム短縮

サイクルタイム短縮とは、ロボットや自動化設備が1サイクルの作業を完了するまでにかかる時間を短くし、生産性を向上させるための改善活動のことです。製造業では、生産能力を高めるための代表的な改善手法の一つであり、設備投資を行わずに生産量を増やせる場合もあります。


ロボットのサイクルタイムは、単純に移動速度だけで決まるわけではありません。ロボットの動作時間だけでなく、ハンドの開閉時間、センサーの応答時間、周辺設備との待機時間、教示点の数、加減速時間、安全確認など、多くの要素が影響します。


例えば、

・ワークを取りに行く時間を短縮する

・移動経路を最適化する

・不要な停止をなくす

・加工機との待機時間を減らす

・ハンド交換時間を改善する

など、設備全体を見直すことでサイクルタイムを短縮できます。


ロボットメーカーやシステムインテグレーター(SIer)は、設備導入時だけでなく、稼働開始後も継続的にサイクルタイム改善を行うことで、生産性の向上を図ります。


◆つまりサイクルタイム短縮とは、

 ロボットや周辺設備の動作を最適化し、1サイクル当たりの作業時間を減らすための改善活動です。



■サイクルタイム短縮の役割


サイクルタイム短縮の主な役割は、生産能力を向上させ、設備の効率を最大限に引き出すことです。


主に次のような目的で取り組まれます。


・生産量の増加

・設備稼働率の向上

・待機時間の削減

・コスト削減

・納期短縮

・設備投資効果(ROI)の向上

・ライン全体の最適化

・競争力の向上


◆つまりサイクルタイム短縮は、製造現場の生産性を高めるための重要な改善活動です。



■なぜ重要なのか


サイクルタイムが長いままだと、


・生産能力が不足する

・設備がボトルネックになる

・納期に影響する

・人件費や設備コストが増加する

といった問題が発生する可能性があります。


一方、サイクルタイムを短縮できれば、


・同じ設備でより多く生産できる

・設備投資を抑えられる

・生産コストを削減できる

・ライン全体の効率を向上できる

・競争力を高められる

といったメリットがあります。


◆そのためサイクルタイム短縮は、

 製造業における継続的改善(カイゼン)の重要なテーマとなっています。



■基本的な考え方


サイクルタイム短縮は、一般的に次のような流れで進めます。


1. 現状を測定する

現在のサイクルタイムを正確に計測します。


2. ボトルネックを特定する

最も時間がかかっている工程を見つけます。


3. 改善策を実施する

動作経路や設備設定などを見直します。


4. 効果を確認する

改善前後を比較し、効果を評価します。


◆つまりサイクルタイム短縮は、データを基に改善を繰り返す活動です。



■ロボット速度向上との違い


サイクルタイム短縮を理解するうえで重要なのが、ロボット速度向上との違いです。


△ロボット速度向上

ロボットの移動速度を速くする改善です。


△サイクルタイム短縮

ロボットだけでなく、周辺設備や待機時間も含めて作業全体の時間を短縮する改善です。


つまり、

・ロボット速度向上=移動速度の改善

・サイクルタイム短縮=設備全体の改善

という違いがあります。



■タクトタイムとの違い


タクトタイムとも混同されやすい用語です。


△タクトタイム

市場の需要や生産計画から決まる、1個当たりの目標生産時間です。


△サイクルタイム

設備やロボットが実際に1サイクルの作業を完了するまでの時間です。


つまり、

・タクトタイム=目標時間

・サイクルタイム=実際の作業時間

という違いがあります。



■ロボットでの使われ方


サイクルタイム短縮は、特に次のような場面で取り組まれます。


1. ピックアンドプレース

移動経路や把持動作を最適化します。


2. パレタイジング

積み付け順序や軌跡を見直します。


3. マシンテンディング

加工機との待機時間を削減します。


4. 溶接・塗装

不要な動作や教示点を減らします。


5. 組立ライン

複数設備との同期を最適化します。


◆つまりサイクルタイム短縮は、あらゆるロボット工程で継続的に行われる改善活動です。



■主なメリット


サイクルタイム短縮には、一般的に次のようなメリットがあります。


1. 生産量を増やせる

同じ設備でより多くの製品を生産できます。


2. コストを削減できる

設備や人件費を効率的に活用できます。


3. 設備稼働率を向上できる

待機時間や停止時間を減らせます。


4. ROIを向上できる

設備投資の回収期間を短縮しやすくなります。


5. 納期対応力を高められる

短納期案件にも対応しやすくなります。



■注意点


一方で、サイクルタイム短縮には注意点もあります。


1. 速度だけを上げない

最も重要なのは、ロボットの速度だけを上げる改善では十分ではないことです。品質や安全性を維持しながら、設備全体を最適化する必要があります。


2. 品質を確認する

速度向上によって位置決め精度や加工品質が低下していないか確認します。


3. 周辺設備も改善する

ロボットだけでなく、加工機やコンベア、センサーなども見直します。


4. 安全性を維持する

安全装置やインターロックを適切に運用します。


5. データを基に改善する

感覚ではなく、測定結果を基に改善を進めます。



■実務で重要なポイント


サイクルタイム短縮を進めるには、次の点が重要です。


1. ボトルネックを数値で把握する

最も重要なのは、どの工程が時間を要しているかをデータで確認することです。


2. 動作経路を最適化する

不要な移動や教示点を減らします。


3. 動作スムージングを活用する

停止回数を減らし、連続した動きを実現します。


4. 加減速時間を見直す

振動や品質とのバランスを取りながら調整します。


5. 周辺設備との同期を改善する

待機時間やインターロックを最適化します。


6. 改善結果を継続的に評価する

変更前後のサイクルタイムを比較し、効果を確認します。



■よくある課題


サイクルタイム短縮では、次のような課題が起こりやすいです。


・ロボット速度だけを上げている

・待機時間を分析していない

・教示点が多すぎる

・周辺設備との同期が取れていない

・加工品質が低下している

・改善効果を数値で評価していない

・安全性を考慮していない

・設備全体を最適化していない


◆このためサイクルタイム短縮は単なる高速化ではなく、

ロボット・周辺設備・品質・安全性を含めた生産システム全体を最適化する改善活動として進めることが重要です。



■自動化との相性


サイクルタイム短縮は、自動化設備との相性が非常に良く、産業用ロボット、協働ロボット、マシンテンディング、パレタイジング、組立ライン、搬送設備、検査設備など、あらゆる製造工程で取り組まれています。


主なメリットは次の通りです。


・生産能力を向上できる

・設備稼働率を高められる

・コストを削減できる

・ROIを向上できる

・納期対応力を高められる

・設備全体を最適化できる



■まとめ


サイクルタイム短縮とは、ロボットや周辺設備が1サイクルの作業を完了するまでの時間を短縮し、生産性を向上させるための改善活動です。ロボットの速度を上げるだけではなく、動作経路、待機時間、教示点、加減速時間、周辺設備との連携などを総合的に見直すことが重要です。


実務では、ボトルネックの分析、データに基づく改善、品質と安全性の維持を意識しながら継続的に改善を行うことで、設備能力を最大限に引き出し、高効率な自動化ラインを実現できます。

Get a quote and consultation now!

Reception 24 hours a day, 365 days a year

bottom of page