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高精度協働ロボットのFAIRINO(フェアリノ・ファイリノ)

Abnormal Noise and Vibration Detection / Abnormal Sound Detection

異音・異常振動検知

異音・異常振動検知とは、モーター、ベアリング、減速機、コンベア、ポンプ、ファン、ロボット、工作機械、搬送装置などの設備から発生する通常とは異なる音や振動を検出し、故障や劣化の兆候を早期に把握するための監視、点検、診断活動のことです。


設備は、正常時にはある程度決まった音や振動で動いています。

しかし、ベアリング摩耗、芯ずれ、緩み、アンバランス、ギア異常、潤滑不良、部品接触などが起こると、音や振動の出方が変化することがあります。

この変化を「異音」「異常振動」として捉え、故障が大きくなる前に対処するのが異音・異常振動検知です。


つまり

※異音・異常振動検知とは、設備の音や振動の変化から異常の前兆を見つけ、故障や停止を未然に防ぐための診  断、監視手法です。


製造設備、自動化ライン、保全業務、予兆保全の分野で非常に重要な考え方です。



■異音・異常振動検知の役割


異音・異常振動検知の主な役割は、設備の劣化や異常兆候を早めに見つけ、重大故障や突発停止を防ぐことです。


主に次のような目的で使われます。


・故障前兆の早期発見

・ベアリングや減速機異常の把握

・芯ずれや緩みの検出

・潤滑不良の発見

・保全タイミングの最適化

・突発停止の予防

・予兆保全、予知保全の実施

・設備信頼性の向上


◆つまり、異音・異常振動検知は設備が壊れる前に変化を知らせる重要な監視手段です。



■なぜ重要なのか


多くの設備故障は、いきなり完全停止するわけではなく、その前に異音や振動変化として兆候が現れることがあります。

たとえば、ベアリングが傷み始めると「シャー」「ゴー」「ガラガラ」といった音が出たり、芯ずれやアンバランスでは周期的な振動が増えたりします。

こうした小さな変化を早く見つけられれば、重大故障になる前に計画的に修理できます。


異音・異常振動検知が重要な理由は次の通りです。


・故障の前兆をつかみやすいため

・突発停止を減らしやすいため

・修理を計画停止へ切り替えやすいため

・部品損傷の拡大を防ぎやすいため

・保全コストを抑えやすいため

・設備稼働率向上につながりやすいため


◆特に、回転体や摺動部を持つ設備では重要度が高くなります。



■主な対象


異音・異常振動検知の対象には、次のようなものがあります。


・モーター

・ベアリング

・減速機

・ポンプ

・ファン

・コンプレッサ

・コンベア駆動部

・ロボット関節部

・工作機械主軸

・ギア、プーリ、チェーン機構


◆つまり、回転、摺動、往復運動などを行う駆動部全般が対象になります。



■主な異常の原因


異音や異常振動を引き起こす主な原因には、次のようなものがあります。


1. ベアリング摩耗

転動体や軌道面の傷、潤滑不良によって、音や振動が増えることがあります。


2. 芯ずれ

モーターと負荷機器の軸がずれていると、振動や異音が発生しやすくなります。


3. アンバランス

回転体の重量バランスが崩れると、周期的な振動が増加します。


4. 緩み

ボルト、取付部、軸受箱、ベースなどの緩みでガタや打音が出ることがあります。


5. 潤滑不良

グリス不足や劣化で摩擦が増え、異音や発熱を伴うことがあります。


6. ギア異常

歯面摩耗、欠け、バックラッシ異常などで、周期的な音や振動が出ることがあります。


7. 接触、干渉

カバーや部品同士の接触で異音が出ることがあります。



■主な検知方法


異音・異常振動検知には、いくつかの代表的な方法があります。


1. 人による聴覚、触覚点検

日常点検で、音の違いや振動の違和感を人が感じ取る方法です。最も基本的です。


2. 振動計による測定

振動加速度、速度、変位などを測定し、基準値や過去値と比較する方法です。


3. 音響センサ、マイク監視

設備音を記録、解析し、通常と異なる音パターンを検出する方法です。


4. 常時監視センサ

設備へ振動センサを設置し、常時監視して異常傾向を把握する方法です。


5. AI、解析システム活用

音や振動データを解析し、異常兆候や劣化傾向を判定する方法です。



■異音と異常振動の違い


異音は、主に耳で感じる異常な音の変化です。

一方、異常振動は、設備が通常より揺れる、ぶれる、周期的に振動する状態です。


つまり、

・異音=音の異常

・異常振動=揺れの異常

という違いがあります。


◆ただし実務では、両者は同時に発生することが多く、セットで見ることが重要です。



■セルフダイアグノシスとの関係


セルフダイアグノシス(自己診断)は、機器が内部異常を自動で検出する機能です。

一方、異音・異常振動検知は、機械的な状態変化を監視して異常を見つける方法です。


つまり、

・セルフダイアグノシス=内部エラーや電気異常の検知

・異音・異常振動検知=機械状態変化の検知

という違いがあります。



■予兆保全との関係


異音・異常振動検知は、予兆保全(予知保全)の代表的な実施方法です。音や振動の変化は、故障の前兆として非常に使いやすいためです。


つまり、

・予兆保全=故障前兆を捉えて保全する考え方

・異音・異常振動検知=その具体的な監視手段という関係になります。



■実務で重要なポイント


異音・異常振動検知を実務で有効に使うには、次の点が重要です。


1. 正常状態を知る

最も重要なのは、正常時にどんな音、どんな振動なのかを把握しておくことです。基準がなければ異常との違いが分かりにくくなります。


2. 変化を見る

絶対値だけでなく、「以前より大きくなった」「音質が変わった」といった変化が重要です。過去比較が有効です。


3. 発生条件を整理する

起動時だけ、特定速度だけ、負荷時だけ、暖機後だけなど、どんな条件で出るかを整理すると原因に近づきやすくなります。


4. 音だけで決めつけない

異音があっても原因は複数考えられます。ベアリング、緩み、干渉、潤滑不足など、他情報と合わせて判断することが重要です。


5. 記録を残す

気づいた時刻、音の特徴、振動レベル、温度、負荷状態を残しておくと、再発傾向や悪化傾向を見やすくなります。


6. 早めに対処する

異音や振動は、放置すると二次故障を招くことがあります。小さな兆候のうちに対処することが重要です。


7. センサ監視と人の感覚を組み合わせる

常時監視センサだけでなく、現場の「いつもと違う」という感覚も非常に有効です。両方を活かすことが大切です。



■よくある課題


異音・異常振動検知では、次のような課題が起こりやすいです。

・正常音を把握していない

・異常の感じ方が人によって違う

・騒音環境で音が聞き分けにくい

・音は出ているが原因特定が難しい

・振動計測しても基準がない

・一時的な異常を記録できていない

・軽視して放置し二次故障になる

・監視システムはあるが改善につながらない


◆このため、異音・異常振動検知は単なる感覚点検ではなく、基準化、記録、傾向管理、原因分析まで含めた保全活動として進めることが重要です。



■自動化との相性


異音・異常振動検知は、自動化設備との相性が非常に良い手法です。

自動化設備は停止影響が大きく、また振動センサや音響監視を組み込みやすいため、予兆保全へつなげやすいからです。


主なメリットは次の通りです。


・突発停止を減らしやすい

・保全タイミングを最適化しやすい

・機械劣化を早めに見つけやすい

・二次故障を防ぎやすい

・無人運転設備の信頼性向上に役立つ

・保全の標準化を進めやすい


◆一方で、異常を検知しても対応ルールがなければ効果が薄いため、運用設計が重要です。



■実務でのチェックポイント


・正常時の音や振動を把握しているか

・異音や振動の変化を記録しているか

・発生条件を整理しているか

・ベアリング、芯ずれ、緩みなど原因候補を切り分けているか

・振動計やセンサの基準値を持っているか

・異常検知後の対応ルールがあるか

・温度や電流など他データとも照合しているか

・予兆保全へつなげているか


■関連用語



・予兆保全(予知保全)

・予防保全(PM)

・セルフダイアグノシス(自己診断)

・エラーログ分析

・MTBF(平均故障間隔)

・ダウンタイム

・グリスアップ(給脂)

・タイミングベルト張力調整



■まとめ


異音・異常振動検知とは、設備から発生する通常とは異なる音や振動を捉え、故障や劣化の兆候を早期に把握するための監視、診断手法です。ベアリング摩耗、芯ずれ、緩み、潤滑不良などの前兆をつかみやすく、突発停止防止に非常に有効です。


実務では、正常状態の把握、変化の記録、発生条件整理、他データとの照合、対応ルール整備まで含めて運用することが重要です。適切に活用できれば、設備信頼性、保全効率、安定稼働を大きく向上させることができます。

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