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高精度協働ロボットのFAIRINO(フェアリノ・ファイリノ)

Abnormal Heat Detection / Overheating Detection / Thermal Anomaly Detection

異常発熱検知

異常発熱検知とは、モーター、制御盤、サーボアンプ、インバータ、電源装置、ベアリング、配線、端子、ヒーター、ロボット、搬送装置などの設備や部品が、通常より高い温度になっていないかを確認し、故障や異常の兆候を早期に把握するための監視、点検、診断活動のことです。


機械や電気機器は、正常時でもある程度発熱します。しかし、負荷増大、接触不良、潤滑不良、冷却不足、絶縁劣化、部品劣化などが起こると、通常以上の熱が発生することがあります。この温度上昇を早く見つけて対処するのが異常発熱検知です。


※つまり、異常発熱検知とは、設備の温度変化から故障や劣化の兆候を見つけ、重大な停止や損傷を未然に防ぐための監視、診断手法です。


造設備、自動化ライン、電装保全、予防保全、予兆保全の分野で非常に重要な考え方です。



■異常発熱検知の役割


異常発熱検知の主な役割は、熱による故障や劣化の前兆を早めに見つけ、設備停止や安全リスクを防ぐことです。


主に次のような目的で使われます。


・故障前兆の早期発見

・過負荷状態の把握

・接触不良や絶縁劣化の発見

・潤滑不良や機械抵抗増加の把握

・火災や焼損リスクの低減

・保全タイミングの最適化

・突発停止の予防

・予防保全、予兆保全の実施


◆つまり、異常発熱検知は設備が壊れる前に熱の変化で知らせる重要な監視手段です。



■なぜ重要なのか


多くの設備異常は、最終的に「熱」として現れることがあります。

たとえば、端子が緩めば接触抵抗が増えて発熱し、ベアリングの潤滑が悪ければ摩擦熱が増え、モーターが過負荷なら巻線温度が上がります。


こうした温度上昇を早く見つけられれば、部品破損や停止、焼損、火災へ進む前に手を打つことができます。


異常発熱検知が重要な理由は次の通りです。


・故障の前兆をつかみやすいため

・焼損や火災リスクを下げやすいため

・部品寿命低下を防ぎやすいため

・突発停止を減らしやすいため

・保全計画を立てやすいため

・設備信頼性向上につながりやすいため


◆特に、電装機器、回転体、電流の大きい機器では重要度が高くなります。



■主な対象


異常発熱検知の対象には、次のようなものがあります。


・モーター

・ベアリング

・減速機

・サーボアンプ、インバータ

・制御盤内の端子、配線

・ブレーカ、リレー、電源装置

・ヒーター、温調装置

・ロボット関節部

・コンベア駆動部

・ポンプ、ファン、コンプレッサ


◆つまり、電気が流れる部品や、摩擦、負荷を受ける機械要素全般が対象になります。



■主な異常の原因


異常発熱を引き起こす主な原因には、次のようなものがあります。


1. 過負荷

モーターや電源装置へ想定以上の負荷がかかると、電流が増えて発熱しやすくなります。


2. 接触不良

端子やコネクタが緩むと接触抵抗が増え、局所的な発熱が起こることがあります。


3. 潤滑不良

ベアリングや摺動部でグリス不足や劣化があると、摩擦熱が増加します。


4. 冷却不足

ファン停止、フィルタ詰まり、通風孔目詰まりなどで冷却性能が落ちると、内部温度が上がります。


5. 絶縁劣化

モーター巻線や配線の絶縁が悪化すると、漏れ電流や異常発熱の原因になることがあります。


6. 芯ずれ、機械抵抗増加

軸ずれや拘束があると、駆動抵抗が増えて発熱しやすくなります。


7. 部品劣化

サーボアンプ、インバータ、電源ユニット内の電子部品劣化でも発熱が増えることがあります。



■主な検知方法


異常発熱検知には、いくつかの代表的な方法があります。


1. 人による触診、目視点検

日常点検で、いつもより熱い、触れないほど熱い、焦げ臭いなどを人が確認する方法です。基本ですが、安全には注意が必要です。


2. 温度計による測定

接触式温度計や表面温度計で、対象温度を直接測定する方法です。


3. サーモグラフィー

非接触で温度分布を可視化し、局所発熱や比較異常を見つけやすい方法です。


4. 温度センサによる常時監視

サーミスタ、熱電対、RTDなどで温度を常時計測し、警報や停止へつなげる方法です。


5. 機器内蔵の自己診断

サーボ、インバータ、モーターなどが内部温度異常を自動検知する場合があります。



■異音・異常振動検知との違い


異音・異常振動検知は、音や揺れの変化から異常を見つける方法です。

一方、異常発熱検知は、温度の変化から異常を見つける方法です。


つまり、

・異音、異常振動検知=音と揺れの異常を見る

・異常発熱検知=熱の異常を見る

という違いがあります。


◆実務では、これらは相互に関係することが多く、セットで見ると効果的です。



■セルフダイアグノシスとの関係


セルフダイアグノシス(自己診断)は、機器が内部異常を自動で検知する機能です。異常発熱検知は、その中でも温度異常や過熱状態を捉える診断内容の一つとして実装されることがあります。


つまり、

・セルフダイアグノシス=異常検出全般

・異常発熱検知=その中の温度異常検知

という関係です。



■予兆保全との関係


異常発熱検知は、予兆保全(予知保全)の代表的な実施方法の一つです。

温度上昇は故障の前兆として分かりやすく、定量的に見やすいためです。


つまり、

・予兆保全=故障前兆を捉えて保全する考え方

・異常発熱検知=その具体的な監視手段

という関係になります。



■実務で重要なポイント


異常発熱検知を実務で有効に使うには、次の点が重要です。


1. 正常温度を把握する

最も重要なのは、正常時にどの程度の温度かを知っておくことです。基準がなければ異常かどうか判断しにくくなります。


2. 絶対値だけでなく比較で見る

温度は環境温度や負荷条件でも変わるため、単純な絶対値だけでなく、左右比較、同型設備比較、過去比較が重要です。


3. 発生条件を整理する

起動直後だけ高いのか、負荷時だけ上がるのか、一定時間後に上がるのかを整理すると原因に近づきやすくなります。


4. 局所発熱を見逃さない

全体温度は普通でも、端子の一部だけ、ベアリングの一部だけ高温というケースがあります。局所異常を見る視点が重要です。


5. 温度だけで決めつけない

発熱の原因は、過負荷、接触不良、冷却不足、潤滑不良など複数あります。他のデータや点検結果と合わせて判断する必要があります。


6. 記録を残す

温度値、測定箇所、負荷条件、周囲温度を記録しておくと、悪化傾向が見やすくなります。


7. 安全に配慮する

高温部へ直接触れるのは危険なことがあります。非接触測定や保護具使用も重要です。



■よくある課題


異常発熱検知では、次のような課題が起こりやすいです。


・正常温度基準がない

・周囲温度の影響を考慮していない

・局所発熱を見逃す

・温度は高いが原因が特定できない

・一時的な発熱を記録できていない

・熱画像を撮っても比較対象がない

・異常を見つけても対応が遅れる

・監視しているが保全計画へつながらない


◆このため、異常発熱検知は単なる温度確認ではなく、基準化、比較、記録、原因分析まで含めた保全活動として進めることが重要です。



■自動化との相性


異常発熱検知は、自動化設備との相性が非常に良い手法です。

自動化設備は電装密度が高く、停止影響も大きいため、温度監視による予兆把握の効果が出やすいからです。


主なメリットは次の通りです。


・突発停止を減らしやすい

・電装異常や接触不良を見つけやすい

・部品寿命低下を防ぎやすい

・火災や焼損リスクを下げやすい

・無人運転設備の信頼性向上に役立つ

・予兆保全を進めやすい


◆一方で、温度異常を見つけても、対応基準や保全手順がなければ十分な効果は出ません。



■実務でのチェックポイント


・正常時温度を把握しているか

・過去値や同型設備と比較しているか

・局所発熱を確認しているか

・負荷条件や周囲温度を考慮しているか

・異音、振動、電流値など他情報とも照合しているか

・異常検知後の対応ルールがあるか

・測定記録を残しているか

・予兆保全へつなげているか



■関連用語


・異音

・異常振動検知

・予兆保全(予知保全)

・予防保全(PM)

・セルフダイアグノシス(自己診断)

・エラーログ分析

・絶縁抵抗測定

・コネクタ緩み点検

・ファンフィルタ清掃



■まとめ


異常発熱検知とは、設備や部品の通常より高い温度上昇を捉え、故障や劣化の兆候を早期に発見するための監視、診断手法です。過負荷、接触不良、潤滑不良、冷却不足などの異常を見つけやすく、突発停止や焼損防止に非常に有効です。


実務では、正常温度の把握、比較評価、局所発熱確認、他データとの照合、記録管理、対応ルール整備まで含めて運用することが重要です。適切に活用できれば、設備信頼性、保全効率、安全性を大きく向上させることができます。

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