top of page
高精度協働ロボットのFAIRINO(フェアリノ・ファイリノ)

Robot Energy Consumption

ロボット消費電力

ロボット消費電力とは、産業用ロボットや協働ロボットが動作、待機、制御、周辺機器駆動のために使用する電力のことです。設備選定、電源設計、ランニングコスト試算、ブレーカ容量検討、CO2削減、工場全体の省エネ設計などで重要になる基本項目です。


一般的にカタログでは、・定格消費電力・最大消費電力・平均消費電力・必要電源容量などの形で示されることがあります。ただし、この数値は単純に「いつもその電力を使う」という意味ではありません。実際のロボット消費電力は、動作条件によって大きく変わります。


たとえば、・可搬重量が重いか軽いか・動作速度が速いか遅いか・加減速が大きいか・待機時間が長いか・ハンドや周辺機器をどれだけ使うかによって、実際の消費電力は変わります。


そのため、ロボット消費電力とは、ロボットシステムが運転時や待機時に必要とする電力の大きさを示す指標です。



■ロボット消費電力の役割


ロボット消費電力の主な役割は、設備導入時や運用時に必要な電源条件とランニングコストを把握することです。


主に次のような目的で使われます。


・電源容量の検討

・ブレーカ、配線容量の選定

・制御盤設計

・設備のランニングコスト試算

・省エネ性の比較

・工場全体の電力負荷把握

・導入後の運用コスト見積り

・脱炭素や省エネ施策の検討


つまり、

◆ロボット消費電力は設備導入の成立性と運用コストを判断するための基本指標です。



■なぜ重要なのか


ロボットは動けばよいだけではなく、工場設備として安定して運用できることが重要です。もし消費電力を正しく見ていないと、


・電源容量が足りない

・ブレーカが適切でない

・配線サイズが不足する

・制御盤内発熱を見誤る

・想定より電気代が高くなる

・複数台導入時の工場負荷が増えるといった問題が起こることがあります。


特に、複数台ロボットを導入する現場や、既設ラインへ後付けする場合、消費電力の把握は非常に重要です。


そのため、

◆ロボット消費電力は単なる参考値ではなく、設備設計、原価管理、エネルギー管理に直結する重要な仕様です。



■消費電力に影響する主な要素


ロボット消費電力は、次のような要素で大きく変わります。


1. 可搬重量

重いワークを扱うほど、関節軸へ必要なトルクが増え、消費電力も大きくなりやすいです。


2. 動作速度

高速で動かすほど、加減速時の負荷が増え、瞬間的な消費電力が大きくなります。


3. 動作パターン

短い往復動作、長距離移動、頻繁な停止と再加速などで電力消費は変化します。


4. 姿勢や重心条件

リーチ端や不利な姿勢で重量を持つと、軸負荷が大きくなり、必要電力が増えることがあります。


5. 待機時間

ロボットが動いていなくても、制御装置やサーボ系は一定の電力を消費します。


6. 周辺機器

真空ポンプ、電動グリッパー、カメラ、エア機器、ツールチェンジャーなども全体消費電力に影響します。



■定格消費電力と実消費電力の違い


ロボット消費電力では、カタログ値と実際の電力を混同しやすいです。


定格消費電力

メーカーが示す代表的な仕様値で、ある条件で必要となる電力の目安です。


実消費電力

現場の実際の動作、タクト、待機時間、ワーク条件に応じて変化する電力です。


つまり、

・定格消費電力=仕様上の目安

・実消費電力=現場で実際に使う電力という違いがあります。


◆実務では、カタログ値だけでなく、実際の運転条件に近い形で見積もることが重要です。



■必要電源容量との違い


ロボット消費電力と必要電源容量も、似ているようで意味が異なります。



消費電力

実際に使う電力の大きさです。単位は W や kW で表されます。


必要電源容量

ロボットを安全に動かすために、供給側で確保すべき電源条件です。余裕分も含めて考えます。


つまり、

・消費電力=使う電力

・必要電源容量=用意すべき電源条件という違いがあります。



■待機電力との関係


ロボットは動いていないときでも、待機電力が発生します。たとえば、


・コントローラーが起動している

・サーボがオン状態で保持している

・通信機器や表示器が動いているといった状態では、一定の電力を消費します。


そのため、

◆ロボット消費電力を考えるときは、動作中だけでなく待機中の電力も含めて考える必要があります。



■主なメリット


ロボット消費電力を正しく把握することには、次のようなメリットがあります。


1. 電源設計を適切に行いやすい

ブレーカ、配線、分電盤、制御盤設計を無理なく行えます。


2. ランニングコストを見積もりやすい

導入後の電気代を現実的に考えやすくなります。


3. 省エネ比較しやすい

機種比較や工程改善時に、どちらが効率的か判断しやすくなります。


4. 工場全体の負荷管理がしやすい

複数台導入時のピーク電力や契約電力を考えやすくなります。


5. 改善活動につなげやすい

無駄な待機や高負荷動作を見直し、省エネ化しやすくなります。



■主な注意点


一方で、ロボット消費電力を考えるときには注意点もあります。


1. カタログ値だけで判断しない

最も重要なのは、カタログ値だけで実運用を判断しないことです。動作条件で大きく変わります。


2. 周辺機器を見落とさない

ロボット本体だけでなく、ハンド、真空機器、カメラ、制御盤冷却などの電力も含める必要があります。


3. 瞬間最大電力を軽視しない

平均消費だけでなく、起動時や加速時のピーク負荷も考慮する必要があります。


4. エア消費と混同しない

空圧ハンドや真空機器を使う場合、電力だけでなくエアコストも考える必要があります。


5. 複数台時の合算を忘れない

1台では小さく見えても、複数台運用すると全体負荷は大きくなります。



■実務で重要なポイント


ロボット消費電力を正しく評価するには、次の点が重要です。


1. 実動作条件で考える

最も重要なのは、可搬重量、速度、タクト、待機時間を含めた実際の使用条件で考えることです。


2. ロボット単体ではなくシステム全体で見る

ロボット本体だけでなく、コントローラー、ハンド、真空源、センサ、制御盤冷却まで含めて評価する必要があります。


3. 平均とピークを分けて考える

日常運転の平均消費電力と、瞬間的な最大負荷は分けて整理すると実務的です。


4. 導入後の実測も活用する

電力計測やログを使って実際の消費を把握すると、改善や見直しにつなげやすいです。


5. 省エネだけで判断しない

消費電力が小さくても、タクト不足や工程不成立では意味がありません。性能とのバランスが重要です。


6. 将来増設を見込む

後でロボット台数や周辺機器が増える可能性があるなら、電源容量に余裕を持たせることが有効です。



■よくある課題


ロボット消費電力の検討では、次のような課題が起こりやすいです。


・カタログ値だけで判断する

・周辺機器の電力を見落とす

・待機電力を考慮していない

・ピーク負荷を見ていない

・エア消費と切り分けていない

・複数台導入時の合計を見ていない

・実測をせず感覚で判断する

・省エネだけで機種選定してしまう


このため、

◆ロボット消費電力は単なるカタログ項目ではなく、設備設計と運用コストを左右する重要なエネルギー指標として扱う必要があります。



■自動化との相性


ロボット消費電力の把握は、自動化設備との相性が良いというより、自動化設備を適切に設計、運用するための前提条件です。ここを正しく見ておくことで、導入後のトラブルやコスト差を減らしやすくなります。


主なメリットは次の通りです。


・電源設計を適切に行いやすい

・ランニングコストを見積もりやすい

・省エネ改善につなげやすい

・複数台導入時の負荷管理をしやすい

・設備全体のエネルギー最適化を進めやすい

・運用コストの見える化につながりやすい



■まとめ


ロボット消費電力とは、ロボットが動作、待機、制御、周辺機器駆動のために使用する電力のことです。カタログ値だけでなく、可搬重量、速度、動作パターン、待機時間、周辺機器によって実際の消費は変わります。


実務では、ロボット単体ではなく、コントローラー、ハンド、真空源、センサなどを含めたシステム全体で考えることが重要です。適切に把握できれば、電源設計、ランニングコスト試算、省エネ改善、工場全体のエネルギー管理をより正確に進めやすくなります。

お見積り・ご相談は今すぐ!

24時間365日受付

bottom of page